| 40.寿命を延ばす蛋白質 2005.09.20. |
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マウスでの実験で、寿命を延ばす蛋白質があることが発見され、先月『サイエンス』の電子版に発表されました。それによれば、この蛋白質は腎臓や脳で作られ、老化を防止するとのこと。この蛋白質は人間にもあるそうですが、近い将来、薬として利用されることが期待されています。 ここで注目したいのが、老化抑制・延命のはたらきのある物質が腎臓や脳と関連があるということです。中医学では、腎は生命活動の源と考えます。また脳は、腎精と呼ばれる腎の生命エネルギーから作られると考えます。もちろん、解剖学的な内臓と中医学の五臓六腑は必ずしも一致しませんが、 生命の原動力たる腎に老化抑制・延命のはたらきがあるのは、なるほどという気がします。 腎 精 腎は生命活動の源ですから、発育・成長・生殖などを主っていますが、他に水分代謝、排尿・排便、深い呼吸、骨、髄、脳、足腰、髪の毛、耳、唾液などとも深い関係があります。ですから、年齢を重ねることで現れるいろいろな症状、たとえば体力低下、精力減退、体の乾燥、お小水やお通じの不調、足腰の不調、白髪や抜け毛、難聴、唾液の減少や味覚の不調、健忘や認知症、老人性の喘息や呼吸器症状、骨粗鬆症などは、全て腎のはたらきの低下によるものと考えられます。 逆に年齢を重ねても、年齢より若く見える、体力がある、足腰が丈夫、頭がクリアという人は、腎のはたらきがよいと考えられます。恐らく、このタイプの方には先の蛋白質が多くあるのではないでしょうか。 腎に貯えられている生命エネルギーは、両親から頂いた有限のエネルギーであるため、徐々に失われるとされますが、理論上無限である、脾で作られる飲食物からのエネルギーで補充していると考えます。ですから、脾が丈夫であれば、自然と腎を補うことができると考えられています。 脾は消化器系の中心であり、また重力に逆らう筋肉のエネルギーなども主っています。 脾 食事の不摂生をなくし、適度な運動と休息を取ることで、脾も腎も元気にはたらくことができます。 お肌の張りがなくなればコラーゲンやヒアルロン酸を注入し、老化したら延命・老化防止の蛋白質を注入、というのもひとつの方法かもしれませんが、先ずは自分のからだを大事に、そして甘やかさないことが、老化防止の第一歩ではないでしょうか。 |
| 41.心の栄養失調 2005.10.08. |
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まだまだ暑い日もありますが、読書や美術鑑賞、音楽鑑賞、観劇など、心の栄養補給をするのには、よい季節になってまいりました。忙しくてそれどころではない、芸術よりスポーツの秋…などなど、ご意見もあろうかと思いますが、今回のお話はそういうことではありません。 無理なダイエットをしたり、思うように食事が摂れないと栄養失調になります。一般的に栄養失調とは身体の問題を指しますが、中医学では精神にも栄養失調があると考えます。 中医学では、全ての精神活動は神(しん)によって行われると考えます。 神は心にあるので、感情はや情緒的なことが胸の辺りで感じます。この神は、 先天の精(せんてんのせい)と呼ばれ、腎に貯蔵している、両親から受け継いだ有限のエネルギーから作り出されます。赤ちゃんが母親の胎内にいる時から、感情を持っているのはこのためです。 神 心 精 腎 心にある神は、心気と呼ばれる心のエネルギーによって守られ、心血と呼ばれる心の血液によ って養われています。心気や心血が充実していれば、神は安定し、精神も充実して良好な状態を保つことができます。しかし、食事の不摂生や、疲労、寝不足、月経、妊娠、授乳、過度の失血などで、気血が不足すると、神も栄養失調になり、精神状態が不安定になります。たとえば、お腹がすいたり、疲れていると怒りっぽくなったり、月経中や授乳期に、イライラしたり、ぼーっとしたり、出血多量で精神が混濁したり。 血 厚労省が今夏発表した自殺に関する調査結果では、自殺を企てた人の7割が睡眠不足を自覚し、睡眠時間は4〜5時間だとか。この結果をもとに、同省では、自殺を企てた人が睡眠障害を伴ううつ状態にあったり、睡眠不足が原因で判断力が低下したことが原因と指摘 しています。 夜、睡眠を取ることは、皮膚や筋肉、内臓、エネルギー、血液など、心身を構成する全てを休め、明日への活力を養うことです。ところが、睡眠不足が続くと、心身が休まらないばかりか、心身の代謝を行うエネルギーや、心身を養っている血液までもが不足し、精神が栄養失調の状態に陥ります。精神が栄養失調になれば正常な精神活動は行われませんから、当然、判断力が低下することも考えられます。 風邪や疲労の蓄積などで体調がよくない時、一旦休憩を取ってから、仕事や勉強をした方が効率がよいのに、無理にやって能率が上がらず、更にあせったり、不安になることがあります。これも、精神の一時的な栄養失調で、不安感や判断ミスが起こるためです。 うつなどの治療で心療内科に来る患者さんのほとんどが、会社を辞めたいとか、離婚したいと病気の間は漏らすそうですが、病気が良くなってくると、あの時無理にそうしなくて良かったというそうです。うつ症状のある場合、食欲不振や倦怠感、生理不順など、エネルギーや血液の不足で見られる症状も併発します。中医学的には、心身ともに栄養失調の状態にあると考えられ、判断ミスも起こると考えられます。 また、不眠自体、中医学では心に必要な物質の不足が原因になる場合がありますから、不眠になる前心のエネルギーや血液の不足を引き起こす原因があったと考えられます。 もし、精神的に不安定だったり、悪い方にばかり物事を考えてしまったり、前向きになれないなら、ここ最近の食生活や日常生活、月経など自分の現在置かれてる状態を見直してみましょう。原因は案外、普通にやってたことにあるかもしれません。またクヨクヨ悩んで考え事ばかりするよりは、今は精神の栄養失調だから仕方ない、と腹をくくった方が楽になることもあります。 身体の栄養失調同様、心の栄養失調にも気をつけて、身も心も元気に毎日を過ごしましょう。 |
| 42.ジビエ料理で健康増進 2004.11.30. |
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最近俄に注目を集めているのがジビエ料理。ジビエとは、フランス語で野禽獣のことで、野兎や鹿、猪、鴨、山鳩、山鶉などがその代表となります。野禽獣は家禽に比べて低脂肪、高蛋白でビタミンやミネラルも豊富で、美容と健康によいというのが専らの評判。 ジビエ料理は、ヨーロッパ貴族が、狩猟が解禁になる季節に、狩った野禽を食していた伝統料理とされていますが、ヨーロッパに限らず、世界各国に野禽を食べる習慣があり、それらは皆その土地の気候風土にあったものでした。 例えば、高級中華でも知られる熊の掌。この熊の掌も熊肉も、日本では東北など熊の生息する寒い地方では、鍋にするなどして普通に食べられてきました。もちろん、そこに熊が居たから…ということもある かと思いますが、 熊の掌も熊肉も、薬膳では、温性でからだを温めるはたらきがあり、血液やエネルギーを補い、湿気や風の影響を排除し、消化器系や足腰を養うとされ、寒くて雪に閉ざされる地方で暮らす人々には、適した食材といえましょう。 そもそもジビエ自体、寒い時期が旬ですし、どちらかといえば寒い地方の食材ですから、多くのものは体を温めるか寒熱には偏りがなく、体に必要なものを補うことで、体力を付けたり、外的環境からの影響を受けにくくしたりするはたらきがあります。ですから、不規則な生活や食事の不摂生などで、基本的も体力不足、熱エネルギーも不足、そのために新陳代謝が低下しているような現代人にはもってこいです。 しかし、中には、兎肉のように体を冷やして、余分な熱による血行不良改善やエネルギーの補充を行う食材もあるので、ちょっと注意が必要です。また、もともと暑がりだったり、ストレスが多く、手足は冷えるもののイライラしたり、便秘したりするタイプの場合、体の芯には余分な熱が籠もっている場合もあるので、偏ったジビエ料理は逆効果になります。 大雑把に野禽獣の寒熱を分類すると次のようになります。ぜひ、ジビエ料理を召し上がる際のご参考になさって下さい。 シカ肉・キョン肉・クマ肉・熊の掌・キジ・キジ肉・ヤマドリ肉・シギ肉は温性で、体を温めますので、寒い季節や冷え症の方にはお薦めです。 ウサギ肉・アヒル肉・カモ肉・カモ卵は寒涼性ですので、スパイシーな料理やお酒と一緒に頂くと、余分な熱の蓄積を抑えてくれます。 ロバ肉・イノシシ肉・ガチョウ肉・ウズラ肉・ウズラ卵・ハト肉・ハト卵・ガン(カリ)肉には、寒熱の偏りがなく、穏やかです。 食物の気(性) 整体性 フレンチやイタリアンに限らず、近頃では焼き肉、しゃぶしゃぶ、すき焼きなど和食でも野禽獣を使ったメニューが増えています。その日のお天気や体調に合わせて、ジビエを楽しむのもいいですネ。 |
| 43.春の女神は小悪魔的?! |
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春節を迎えれば季節はもう春。太陰暦を使っていた江戸時代までは、お正月が来れば春と考えられていたため、今でも年賀状には「新春」「迎春」「初春」など、春の付く言葉を用いる習慣が残っています。 実際は、立春以降の方が寒くなったり、 大雪が降ったりしますが、それでもふっと暖かくなる日があり、春の女神がすぐそこまでやって来ていることが実感できます。しかし、この女神は、ちょっと顔を見せたかと思うとまた隠れたり、少しずつしか近づいてきません。そのため、最高気温が一桁から急に二桁になったかと思うと、また真冬の寒さに逆戻り…なんてことも。しして、これが私たちの心身のバランスを崩す原因にもなってしまうことがあります。 五行の色体表からもわかるように、中医学では、春は「木」に属し、風とも関係の深い季節です。春には、凍てついて大地からは陽炎が立ち上り、厚く氷の張っていた川も流れ始めます。木々は芽吹き、動物たちは冬眠から目覚めて活動を始めます。春の女神は、自然に属する全てのものを眠りから覚まし、活動を起こさせるのです。人間とて同じ事。人間も自然の一部ですから、春が訪れるに従って、心身ともに新陳代謝が活発になり、心も足取りも軽くなって、何か始めたい、動きたい、と思うようになります。
五行の色体表
季節性 元来、木はその枝を上へ外へと伸ばして成長しますが、この五行の「木」に属するものも同じような性質を持ちます。ですから、「木」に属する春は、心身が上に外に向かって活動的になる季節といえるのです。そして風には、この心身の状態を助長するはたらきがあり、春風の吹く日などはソワソワしがちになります。しかし、これも過ぎれば体表を開きっぱなしの状態にしてしまい、そこから心身に必要なものが漏れ出たり、外界からの悪影響を受けることもあります。 そのため、気温が急に上がってぽかぽか陽気になった日には、ウキウキ行動したはいいけど、夜になって疲れてしまったり、翌日気温が下がると風邪を引いてしまったり、あるいはテンションが下がって動くのも億劫になったり。春の女神に翻弄されてしまうのです。季節の変わり目、木の芽時に体調を崩しやすいのは、この春の女神の小悪魔的性格によるものなのです。
風邪(ふうじゃ) この魅力的な小悪魔と上手にお付き合いするポイントは二つ。一つは、急に春のようなお天気になった日には、いつも以上に何か行動したくても八割程度で抑えるようにします。急に頑張りすぎるとエネルギー不足を起こし、体が疲れるだけでなく、気持ちも落ち込みやすくなったり、やる気が出なくなったりすることがあります。もう一つは、酒連のはたらきを持つ酸っぱいものや、エネルギーを補う甘いもの、体表を守るエネルギーを補う餅類を摂るよう心掛けます。たくさん摂る必要はありません。これさえ気を付ければ、この女神から受けるダメージも最小限にすることが可能です。 何かが始まる春、身も心も楽しく元気に過ごしたいものですネ! |
| 44.舌苔は本当に邪魔者? |
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少し前、某大手菓子メーカーから、舌苔を取るというキャンディーが発売されました。舌苔は、口臭のもとになったり、見た目がよくないということで邪魔者扱いです。舌苔を取る商品も世の中にはたくさん出回ってます。しかし、本当に舌苔は邪魔者なのでしょうか? 中医学では、舌苔は胃の気(エネルギー)により形成されるものとされ、体の状態を知る上で大切な役割を果たしていると考えます。 健康な人の舌苔は、色が白く、うっすらと舌全体に満遍なくあります。しかし、舌苔が全くなく、舌が鏡の表面のようにつるんとしていたり、舌苔があっても所々抜け落ちているような場合は、胃のはたらきが低下していたり、消化液が不足していたりします。逆に、舌苔が分厚かったり、ざらついたり、あるいはねっとりしていて舌自体が見えないような場合は、余分な熱や湿気などが体内に蓄積していたり、消化不良を起こしていることが考えられます。 舌苔が口臭の原因のように考えられますが、そうではなく、不必要なものが体内に蓄積して細菌が繁殖しやすい状態になっていたり、消化不良が口臭の原因になっているのです。ですから、そのような場合、舌苔を取ってもまたすぐ付いたり、舌苔を取っても口臭が残っていることが多々あります。また、すぐ剥がれるような舌苔のある人は、胃のエネルギーの消耗が激しかったり、著しくはたらきが低下していると思われ、そのために余分なものが蓄積して口臭のもとになっていることもあります。 舌苔だけでなく、舌自体も、体調を知るための大切なバロメータとなります。舌苔を取るキャンディーのCMで、舌をべーっと出している可愛いコたちの舌を見ると、舌苔がきれいに取れて見た目はイイカンジですが、舌自体の色が悪かったり、舌にしまりがなく、舌の周辺に歯形が付いていたり、舌に亀裂が入っていたり、中医学的に見ると、とても健康とはいえません。 舌はスポンジと同じです。体に必要潤いや血液が不足していると、痩せて小さく薄っぺらになり、亀裂ができたり。反対に余分な湿気が滞ったり、熱エネルギー不足で代謝が低下し、老廃物が蓄積すると、ぼてっと厚みが増して大きくなり、ひどいと周辺に歯形が付きます。健康な舌はきれいなピンク色をしています。しかし、エネルギーや血液の不足があるとピンクより淡い色になり、冷えや血行不良では青みがかたり、紫がかったり、余分な熱の蓄積があれば、赤味が強くなります。 そして、舌は体の構成成分や不要なものだけでなく、臓腑さえも表します。舌先は体の上部にある心と肺、中央は同じく体の中央に位置する脾と胃、側面は肝と胆、付け根は腎を表すとされます。各部位の舌の状態で、臓腑のバランスの崩れまで知ることができるのです。 中医基礎 このように、舌は言葉以外もおしゃべりなのです。毎朝、顔を洗う時に舌も鏡で見てみましょう。そうすれば、その日の自分の体調や体の状態、気を付けなければならないこと、食べていいもの悪いもの、きっとあなた自身の舌が教えてくれますよ(*^_-)b |
| 45.気象病は治せない?! |
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入梅以降、日本は湿度の高い日が続きますが、この頃になるとお天気を的確に当てる人が増えてきます。そしてこの予報は、下手な天気予報より正確だったりします。「膝が痛むから雨が降る」「鼻が詰まり気味だから一日曇り」「めまいがするからお天気が悪い」など、数えるとキリがありません。 この気象病、実は中医学の世界では至極当たり前な症状で、数千年前から理論的に解明されています( ^ ^ ) 中医学では、外的環境にある風、寒さ、夏の暑さ、湿気、乾燥、熱などが、病気の原因になったり、体調に影響したりすると考えます。花粉症の直接的な原因は外を吹く風によるもの、風邪は寒さや乾燥、熱射病は暑さや熱によるものと考えます。また暑がりの人が暑さに弱かったり、冷え症の人が寒さを厭うのは、自分自身の体質が外界の影響を受けやすい状態になっているからと考えます。つまり、この時期に心身の不調を訴える人は、中医学的にいえば湿気の影響を受けやすい体質であると考えられます。 六淫 痰飲水湿 この時期の気象病、中医学では、水分代謝をよくして体内の余分な水分を排泄させたり、外からの湿を散らすなどして症状を改善します。また食事も、紫蘇やみょうがなど香りのある野菜や、海藻、冬瓜、たけのこなど水分代謝をよくするものをよく摂るようにし、薄味を心掛けます。水分や甘いものの摂り過ぎ、生もの、冷たいもの、油っこいものも、水分代謝を低下させるので控えるようにします。 食品の薬膳的はたらき 梅雨のレシピ 外から受けた湿気は、早い内なら汗で追い出すことができるので、入浴などで汗をかくのも効果的です。但し、汗を出したら適度の水分補給は忘れずに。除湿器などでお部屋の湿度を下げたり、お香などで湿気を散らすのも有効です。俳句の季語にも残るように、昔はこの時期蒼朮(ソウジュツ・オケラ)という生薬を燃して、湿気を除いていました。因みに、この蒼朮、中医学では、その芳香で水分代謝を促進し、湿気による食欲不振や悪心などの消化器症状、だるさ、むくみ、湿気で悪化する痛みを緩和させるはたらきがあるとされています。 梅雨はうっとうしいだけの季節ではありません。恵みの雨の降る優しい季節でもあります。雨に濡れた紫陽花のしっとりした味わいや、鮮やかな緑の葉の上をゆるりと歩むかたつむりは、今だけの楽しみです。気象病に振り回されず、快適に梅雨を過ごしましょう(*^_^*) |
| 46.冷房注意報発令中! |
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今年は梅雨明けが遅く、八月にずれ込む可能性も出てきました。そのせいか例年に比べて気温はまだ低めですが、蒸し暑さに辟易という方も少なくないでしょう。蒸し暑いと身もココロもだるだるで、何をするのも億劫というもの。これではイケナイ…とエアコンのスイッチを入れ、ドライやクーラーの中、仕事をしたり、眠ったり。 でもちょっと待って! 蒸し暑さなどは季節的な特徴ですが、これらが季節にそぐわず、早い時期から現れたり、長引いたりすると、私たちの心身に悪影響を及ぼすことがあります。また時期的に合っていても、あまりにも強烈だったり、私たちの体のバランスが崩れていたりすると、これも悪影響を与える原因になります。 六淫 もともと私たちの体は、外の暑さ、寒さ、湿気、乾燥、風などの影響を受けても、追い出す力を備わっています。これらは、皮膚や呼吸器など肺の主る部分から侵入してくるため、肺の主る皮膚から汗として追い出すことができます。例えば、寒さで風邪をひいた場合、引きはじめに葛湯や葛根湯を飲んで発汗すれば治るのは、このためです。 このように、外から受けたものは、早期であれば汗で追い出すことができますが、長く体に留め置くともう汗で出すことはできなくなります。その証拠に、引きはじめに治しておかなければ、風邪は悪化の一途を辿ります。 肺 クーラーはもとより扇風機さえなかった昔は、夏は汗をかくのが普通でした。汗をかくことで、外から受けた暑さも蒸し暑さも全て追い出していたのです。しかし、今はどうでしょう?去年からのクールビズで、エアコンの温度設定を上げたり、服装から快適にしたり、といろいろ努力をしている部分もありますが、基本的には涼しい部屋で汗をかかずに過ごす人が多いのではないでしょうか? エアコンのきいた所にばかりいると、皮膚の表面が閉じてしまい、折角汗で出そうと思っていた暑さも蒸し暑さも、体の奥に籠もってしまいます。炎天下では、そこに居るだけで体力を消耗してしまいますが、体に籠もった熱は内側から、炎天下に居るのと同じく体力や潤いを消耗し、体に力が入らない、動悸、息切れ、立ちくらみ、イライラ、やる気が出ない、不眠などが現れます。停滞したムシムシした湿気は、胃腸の機能や水分代謝を低下させ、食欲不振や下痢などの消化器症状、むくみやだるさ、めまいを引き起こしたりします。更に、体力や潤いを消耗すれば、汗をかく力がなくなりますし、湿気の停滞は血行や代謝を低下させ、発汗の邪魔をします。体には熱や湿気が籠もり、涼を求めてエアコンのスイッチを入れ、汗をかかないため、体には更に熱や湿気が籠もり…エンドレス! こうして残暑の頃から初秋にかけて、しっかりとバテてしまうのです。 そうならないために、受けた暑さや湿気はその日に追い出しましょう。暑くても、夜は湯船に使って汗をかきます。汗をかいたら、しっかりエネルギーと水分補給を忘れずに。はちみつレモンや紫蘇ジュース、スポーツドリンクなどを飲みましょう。日中も汗をかいてぐったりだったり、お風呂から上がると疲れるような場合には、麦味参顆粒 (ばくみさんかりゅう)がオススメです。お水に溶かしたり、先の飲料に溶かしてもグー。 私たちの地球のことも考えて、この夏はちゃんと汗をかいてみませんか? |
| 47.夏疲れは今が肝心 |
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秋も立ちましたが、残暑はこれからが本番。本店のある小豆島など西の地域では炎暑が続き、東京など東の地域では湿度の高い褥暑が続いています。地球温暖化の影響もあってか、気温の高い時期がどんどん秋にずれ込んでいる今日この頃。この暑さで夜も寝苦しく、ゆっくり体を休められてない所に、昼間も刺すような日差し、うだるような暑さ。暑ければ汗もかきますし、冷たいものや水分を必要以上に摂ってしまうことも…。 こんな毎日、そろそろ疲労が溜まってきてはいませんか?なんだかやる気が今一で、何をするのも億劫。始終眠くて、頭がぼーっとする。動くとすぐ疲れて休みたい。動悸や息切れ、胸苦しさを感じる。体がむくみがちで重だるい。さっぱりしたものや口当たりのいいものは食べられるけど、ガッツリ食べるのはちょっと勘弁。汗かくせいかトイレにあまり行かない。お通じがゆるめですっきりしない。などなど。 思い当たる症状があれば、夏の疲れが溜まっている証拠。限りある資源を始末するのはいいけれど、疲れまで勿体ないとなかりに溜めることはありません (笑)。そして、この疲れは、今すぐ対応しておかなければ、秋や冬に響くだけでなく、花粉症など春のアレルギーの原因にもなってしまいます! この夏よく汗をかいた人、そして汗をかくとだるくなったり、体に力が入らない感じのある人は、エネルギーと潤いのダブル不足を起こしている可能性があります。前回お話 しした通り、汗をかくことは夏の大事な生理現象。でも、度を超して汗をかいたり、汗をかいても栄養、水分、ミネラルなどを補わなかった人は、ここにきて必要なものが不足し、夏疲れを引き起こしたと考えられます。動くと疲れがひどくなったり、空虚な感じがしたり、更に汗が出たり。時には動悸や息切れも。また食欲が落ちていたり、お小水が少なかったり、お通じが堅くなって少ないなどの症状も見られるかも。 この場合は、エネルギーと潤いを補う食品を中心に、さっぱりと消化の良い食事を心掛けましょう。例えば、ごはんに粟や黍などエネルギーを補う雑穀を混ぜたり、いも類、卵、魚、貝、大豆製品、白きくらげやしいたけ、トロピカルフルーツ、ナッツなどを摂りましょう。少しの酸味や甘味も効果的です。逆にスパイシーなものは避けましょう。体に必要なものが不足しているので、運動のしすぎや長風呂は厳禁です。そして、疲れたら休憩するようにしましょう。麦味参顆粒、天王補心丹、帰脾錠、杞菊地黄丸、瀉火補腎丸、西洋人参、イーパオなどもオススメです。 逆にクーラーの効いた所に居て、ほとんど汗をかくことがなかった人は、表面は冷えていても、体の中で余分な熱が大暴れして消耗しているかもしれません。この熱は必要なエネルギーや潤いを消耗するため、汗をかいと人と同じような症状があるかもしれませんが、 この他、体の芯に熱が籠もった感じがあったり、のどか渇いて冷たいものをゴクゴク飲む、お小水の色が濃い、イライラして落ち着かない、怒りっぽいなどもあるはず。 この場合は、まずは余分な熱を冷ますことが先決。そこで、夏野菜、苦瓜、緑豆、西瓜、トロピカルフルーツなど暑気あたりにいいものや寒凉性のものを摂るようにします。水分を摂るなら、ミントや菊花など凉性で体表を開いてくれるものがオススメです。収斂する酸味のものや多量の甘いもの、温性のものは禁忌です。涼血清営顆粒、星火牛黄清心丸もよいでしょう。 最後は、暑くて冷たいものを摂りすぎた人。体温より温度が低いものは吸収が悪く、暑いからといって冷たいものをがぶがぶ飲んでも渇きは取れません。細胞が冷えて更に吸収が悪くなり、飲んでも飲んでも渇きは取れず、代謝しきれなかった過剰の水分が体に蓄積して悪さをします。体が重だるく、むくみやすい。口の中がべたつき、痰 や唾が多い。食欲不振。お小水が今一。下痢したり、軟便で不快。お腹が脹る。めまいや立ちくらみ、重い感じの痛みがある。寝ても寝ても眠い。体が余分な水分に占拠され、必要なものを取り込んだり、作ったりすることができなくなっているのです。 この場合は、みょうがや大葉など芳香性のある食品や、セロリ、冬瓜などの瓜類、ハトムギなど水分代謝を促進するものをたっぷり摂るようにします。冷えやすいようならスパイシーなものも摂るとよいでしょう。酸味や甘味、水分 、油っこいものの過剰摂取は禁物です。運動や入浴は水分代謝をよくするので、毎日ほどよく取り入れましょう。星火健胃錠、勝湿顆粒、瀉火利湿顆粒、温胆湯は水分代謝を助けます。 全てのタイプに共通することは、冷たいもの、生もの、水分、油っこいものを控えること。まずは食事から見直して、夏疲れを捨て去りましょう\(*^_^*)/ 食品の薬膳的はたらき ※2006/08/26〜27高円寺・東京阿波踊り期間中、泰生堂薬局にて一部中成薬のご試飲サービスがあります。ぜひご利用下さい。 |
| 48.腸内細菌のための環境整備 |
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「排便時間が不規則」「便のかたさがまちまち」「便秘と下痢が交互に起こる」「便が細い」「ガスっ腹でお腹が脹ったりおならがよく出る」 これらは最近相次いで発売された、ある種のお薬のチェック項目と類似の内容です。そのお薬とは?ずばり。腸内の善玉菌を増やして、大腸のはたらきを正常にするためのもの。全部当てはまらなくとも、かなりの方が一つや二つは思い当たるフシがあるのでは…?!! なるほど…腸内の善玉菌が少ないからこんな症状が出るのか。よしよし、じゃあお薬を飲んで腸内の善玉菌を増やそうぢゃあないの。確かに、この種のお薬を飲めば腸内の善玉菌が増え、不快な症状も治まってゆくでしょう。ところがどっこい。飲むのを止めた途端、元の木阿弥…なんてコトも。 実は先の症状、中医学では、「気滞(きたい)」と呼ばれるエネルギーや代謝の滞りによって起こる 症状と一致します。原因は、外的環境の影響、ストレス、食事の不摂生、力みすぎなど様々ですが、これらによって局所、この場合大腸のエネルギーの流れに滞りができ、先のような症状が現れるとされています。 実際、このような症状があれば、腸内の善玉菌を増やすことである程度の改善は見られます。しかし、大腸自体はバランスの崩れた状態であるため、いくら善玉菌を補っても、それらが増殖、活性化することはかなり難しい状態といえましょう。大腸は腸内細菌にとっては家のようなもの。しかし、その家があばら屋では、定住することはできせん。そのため、お薬の服用を止めた途端、またぞろ症状がぶり返すのです。これらを根本的に改善するには、気滞を取ることが不可欠です。その上で腸内の善玉菌を増やしてやれば、いずれ自力で増殖を繰り返し、悪玉菌をやっつけて、大腸を正常な状態にもっていってくれることでしょう。 気滞 現代人に多い気滞の原因は、ストレスと食事の不摂生です。 食事の不摂生がある場合は、まずそちらから改善しましょう。三度の食事をきちんと摂ることはもちろんですが、偏食を止め、いろいろなものを満遍なく摂るよう心掛けましょう。季節ごとの旬の食材は、実は気候による体の変化にもマッチしています。季節にそぐわないものは避け、旬のものをたっぷり摂りましょう。また冷たいものや生ものは、直接胃腸を冷やして気を滞らせるので、特にこれからの寒い季節には控えましょう。 ストレスによるものは、大元のストレスを取り除くことが一番ですが、そうできないのが浮き世の定め。ストレスが除けないのであれば、ストレスによる滞りを除くことが大事です。腹式呼吸で心身の気の巡りをよくしたり、適度の運動や入浴で血行や代謝を促進しましょう。お香やアロマオイルなどでリラックスするのもよいでしょう。また芳香性のある食品、例えば、ミント、菊花、薔薇の花、セロリ、大葉、みつば、春菊、柑橘類などを摂るのもお薦めです。柑橘類は、皮の部分に気の滞りを取るはたらきが強くあるので、オレンジピールやマーマレード、柚子茶、金柑などは更におススメ(*^_-) それでもダメなら、開気丸(かいきがん)、四逆散(しぎゃくさん)、星火逍遥丸(せいかしょうようがん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)などを腸内細菌を増やすお薬に併用することで、善玉菌の家も補強して、善玉菌の住みよい環境を作ることが出来ます。 お通じは健康のバロメータ。汚いと思わずに、毎日しっかりチェックして心身の健康増進を図りましょうo(^-^)o |
| 49.不登校は脾の強化で解決?! |
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起立性調節障害の診断を受けた子供の4割が不登校。
このような調査結果が発表されました。 起立性調節障害とは、思春期に多く見られる病気の一つで、朝起きられない、乗り物酔いしやすい、主に午前中に頭痛、めまい、立ちくらみ、悪心、食欲不振、倦怠感、脱力感などの症状が見られるものをいいます。これらの症状は自律神経の調節がうまくいかず、脳貧血状態になるために起こるとされていますが、一般にはなかなか理解されていないのが現状です。親や教師から怠け癖や夜更かしを注意され、そのまま不登校になるケースもあるようです。確かに、この病気の特徴として、朝は動作もにぶくだるそうなのに、夜になると元気になったり、午前中は保健室で休むのに、午後には教室に戻ってこれたり、学校を休むと調子がよくなったりすること などがあり、理解しづらい病気であることも否めません。治療としては、食事や生活リズムの改善指導、運動などによる体の鍛練、カウンセリング、薬物療法などが有効とされています。 この病気、最近になってクローズアップされてきたため、今時の子供に多く見られると思われがちですがそうでもありません。学校を卒業して久しい皆様も思い出してみて下さい。朝礼の時に気分が悪くなる子、体育の授業になると保健室に行く子、遠足に行くと必ず車酔いする子、病気が病気として認識されてなかっただけで、実際はそれなりに居たんです。 このような症状に共通するのは、中医学的には、脾のはたらきの低下です。中医学では、脾は「後天之本」といわれ、お母さんのお腹から出てきた後、私たちが生命活動を行うためにとても重要な役割をはたすと考えます。受精した時、お父さんとお母さんから受け継いだものは有限であるため、お母さんのお腹を離れると、私たちは食事をすることで生命活動を維持します。この食事から得たエネルギーを、心身に必要な栄養に作り替えるのが脾の役割です。ですから、脾のはたらきが低下すると、心身に必要な栄養が作り出せないため、倦怠感や脱力感、無気力になります。そればかりか、食欲自体が低下してしまうことさえあります。 後天の本 また体の中心に位置する脾は、栄養物質を体の上部に持ち上げたり、重力に逆らって内臓を定位置に保つなどの役割も果たしています。ですから、脾のはたらきが低下すると、頭に血液やエネルギーがうまく運べず、脳貧血状態に陥ることがあります。この他、脾は水分代謝も主っており、脾のはたらきが低下すると、不要な水分が溜まって、悪心、嘔吐、軟便、車酔い、体の重だるさなどが現れます。 脾 起立性調節障害では、学校休むと症状が改善され、しかられたり悪口を言われたり、いやなことがあると症状が悪化する、という場合もすくなくありません。このような場合は、脾だけでなく、肝のバランスの崩れも同時に起こっていると考えられます。 肝はもともと脾をはじめ他の臓腑のはたらきをコントロールしていますが、嫌なことがあるなどストレスを受けると、コントロールがうまくできなくなってしまいます。脾のはたらきが低下している上に、肝のコントロールもうまくいかなくなることで、症状はより一層悪くなります。 肝 改善方法には、現代医学と共通する面もたくさんあります。バランスのいい食事を三食きちんと摂り、体を鍛えることは、脾のはたらきを正常に戻す助けになります。またカウンセリングで精神的な負担を軽減することは、肝のバランスを正常に戻すのに役立ちます。しかし、食欲自体が低下している場合、いきなり三食きちんと食事をさせようとしても、それがストレスになり逆効果のことも。また体を鍛えるといっても、もともとエネルギー不足の所に急に運動を始めればバテてしまうこともあるでしょう。 脾のはたらきが低下している場合、消化吸収機能も低下していることが多いので、なるべく消化のよいものでエネルギーを補うもの、胃腸のはたらきをよくするもの、消化を助けるものを中心に食べさせるようにします。朝は一日の始まりであり、また起きたばかりでエネルギー不足や血行不良もありますから、大豆製品や卵など軽めのもので蛋白質を摂ることも重要です。肝のバランスの崩れもあるようなら、芳香性のある食品を摂ると、肝のはたらきをよくし、また食欲増進にも役立ちます。水分の摂りすぎや、生もの、冷たいものは、脾のはたらきを悪くするので避けましょう。食事が摂れないからといって、生ジュースや果物、生野菜サラダ、ヨーグルトなどの冷たいものを与えるのは、返って症状を悪化させる原因になるので気を付けましょう。 運動も急にドっジボールやサッカーなど激しいものでは逆効果。ラジオ体操など全身を動かすけど短時間のものから始めてみましょう。腹式呼吸をするのも腹筋が鍛えられ、また酸素を体にしっかり取り込めるので効果的です。 それでもなかなか改善されない場合には、補中益気丸(ほちゅうえっきがん)で脾のはたらきを調えるとよいでしょう。食欲低下の見られる場合には星火健胃錠(せいかけんいじょう)がお薦めです。ストレスで悪化する場合には、これらに開気丸(かいきがん)を併用したり、星火逍遥丸(せいかしょうようがん)を服用するといいでしょう。 起立性調節障害は、思春期に限らず大人でも見られます。気になる症状があれば、早めに治療するよう心掛けましょう。放っておくと、大人はもっと別の病気を引き起こす原因にもなりかねませんから…。 |
| 50.カニは冷たくエビは温かく |
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カニは冷たくサラダか酢の物に、エビはエビ蒸し餃子やエビフライで温かく食べるとおいしいですよねぇ〜…とかいうお話ではありません(^ ^;) 薬膳的な観点から見たカニ、エビそれぞれの性質のお話。カニは寒性で、エビは温性。同じ甲殻類でも性質は正反対です。 漢方相談の時の食事指導でこのお話をすると、ほぼ100%「え゛ぇ〜!!!似てるのに随分違うんですねぇぇぇ〜…!」と返ってきます(笑)。 そろそろカニの美味しい季節ですが、カニを食べるとお腹が脹ってきたり、痛くなったり、お通じが緩くなる方は要注意。それは熱エネルギー不足など体が冷えに偏った状態です。これからの季節、いろいろと辛い症状が出ませんか?逆に、カニを食べると肩凝りが取れたり、体調がよくなる方は、潤い不足や余分な熱の蓄積があり、体が熱に偏った状態です。こちらは冬に強いけど、夏は大嫌いだったり。そして、エビを食べるとほてってきたり、アレルギーがある訳ではないのに、体が温まって痒くなったりすることはありませんか? カニ エビ 中医学や薬膳では、生薬や食品は全て寒・凉・平・温・熱の5つの属性に当てはまると考えます。 多くの食品は寒熱の偏りのない平性に属すといわれますが、私たちが普段口にしている食品は、カニやエビのように寒熱の偏りがあるものがかなりあります。 根拠や出展は不明ですが、よく根菜類は体を温めるから、冷え症の人は摂った方がいいといわれます。しかし、薬膳的に見てみるとそうでもありません。日本でよく食べる種類のいも類や、にんじんなどはだいたい平性ですが、だいこんやれんこんは生では寒性に偏ります。但し、これらは加熱すると温性になります。ごぼうやくわいは加熱しても寒性のままです。食物繊維が多く、薬膳的なはたらきとして、血行や水分代謝を促進したり、解毒するなど、どちらかというと悪いものを出したり、滞りを取るものは、だいたい寒性に偏っています。冷え症のご相談で、食事も気を付けてるのに一向に良くならない、という方の中には、根菜類中心の食事で、更に寒性の玄米や粟を摂ってる方も少なくなりません。
薬性・気(性) もちろんこの性質は、見ただけで判るものではありません。しかし、ビタミンやミネラルなどのはたらきも、繰り返し見聞きすることで知らず知らず頭に入ってくるように、薬膳的な考え方も何度も見たり、聞いたりして実践することで、自分のものにすることができます。実際、漢方相談に来られるお客様は、皆様いろいろと知識が豊富になり、体調やお天気に合わせて食品を選ばれたり、この食品を口にしたからこの症状が出たかも、とご自身で推理なさったりもされてます。
食品の薬膳的はたらき ぜひ皆様も、このサイトや当店でのご相談や講習会で、薬膳を身近に感じて頂き、実生活に取り入れて健康な毎日を送って下さいネ(*^_^*)/ |
| 51.健康は一日にしてならず |
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世間では、テレビの健康番組の捏造が問題になっています。このテの番組が放映されると、翌日には特定の食品や商品が店頭から姿を消し、場合によっては長期間の品薄になることも少なくなかったり…。マスメディアで新しい健康情報が発表される度に、疑いなく右往左往するのは国民性なのかもしれせんが(^
^;)、メディアも私たち視聴者も、う少し真贋を見極めようとする姿勢が大切ではないでしょうか? その昔、マンガやアニメの世界の出来事でしかなかったコンピュータをはじめとするいろいろなものが、今は普通にあって、みんなが使える時代になってきました。いつしか私たちは便利なことに慣れ、健康法に限らず、何事においても、迅速さと簡易さを求めるようになりました。 でも。ちょっと立ち止まって考えてみて下さい。 便利なことはよいことではありますが、簡単に手に入るものには有り難みが薄く、人はすぐ代わりを手に入れます。簡単に手に入るものの多くは、よい面と同じくらいの問題点を抱えていることも否めません。時間を重ねたからこそそのものの持つ良さがより一層生かされ、大事にしたくなるものです。また便利なものたちも、長い研究や時間の積み重ねによって出来上がったものですし、これからも時間を費やすことで進化してゆくでしょう。 健康法や病気の治療に至ってはいわずもがなです。この食品を食べたから、ダイエットできた、いやな症状が改善された、というものが数限りなく発表されますが、身近にあるもので簡単に痩せたり、病気がよくなるのであれば、私たちは自分の健康のことで悩むことはほとんどないはずです。ちょっと冷静に見ると、ひとつの健康法にスポットをあてて紹介していても、実は食事内容全体が変わっていたり、生活自体が健康的になっていたり、ということも。 例えば、今注目されている近視の治療にレーシックというものがあります。これは角膜にレーザーを照射することで視力を矯正する治療法です。眼鏡もコンタクトも不要になり、治療代とコンタクトなど矯正器具の継続使用にかかる料金を比べても安いことから、この治療を希望する方が増えてきているとか。しかし、この治療ができる場合とそうでない場合があり、また治療後も視力低下が見られる場合があるのも事実です。また体に腫瘍などの悪いものができた場合、先ずは取り除くことが重要ですが、それだけでは再発したり、予後が不良な場合も出てきます。より健康になるには、体質自体を正常に戻すことが必要不可欠です。 花粉症は何の前触れもなく、突然発症するといわれますが、中医学的に見てみればそうではありません。徐々に心身のバランスを崩していて、ある段階に来た時に反応が出て、症状を発症するのです。花粉症以外は病気一つしたことがない、健康診断でひっかかったことがないという方でも、ご相談をしていると、実はいろいろな所に小さな不調がいっぱいなんてことはよくあります。また一度花粉症に罹ると二度と治らない、なんて説もありますが、そんなことはありません。心身のバランスが正常に近づけば、いつの間にか花粉症が治っていたという方もたくさんいらっしゃいます。 このように長い時間掛けて崩してきた体調や、培ってきた脂肪などは、一朝一夕に治療することは不可能です。もちろん対処療法で、症状を感じなくすることは可能かもしれませんが、それでは結局再発を繰り返したり、また別の症状や病気を発症させてしまいます。根本原因を治療するには、その原因が作られたのと同じくらいの時間が必要です。 「迅速」「簡単」「便利」といった上っ面に惑わされることなく、心身に不調がある場合は時間をかけて、あせらずゆっくりじっくり健康になりましょう…というお話デシタ。 |
| 52.あなたは本当に太ってますか? |
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「太る」という言葉を辞書で引くと、「肉がつく」「肥える」「肥大する」などの意味が載っています。薄着になるこれからの季節、「太っちゃった」と後悔している方をよく見かけますが、あなたは本当に太ってますか? 「太っちゃった」という方は「肉がついた」から「体型が悪くなった」もしくは「メタボリックシンドロームが心配」など考えていると思われます。後者はともかく、体型を気にしている方、本当に「肉がついている」のでしょうか? 漢方相談をしていると、漢方薬を飲んでいたら、体重は変わらないのにサイズダウンした、スタイルがよくなった、というご報告を受けることがよくあります。また脂肪…つまり肉がついていたと思ったのに、体内の滞りが取れたら、体型がスッキリして体が軽くなった、という声もよく聞きます。これらのご報告のある方のほとんどが、実際は「太った」訳ではなく、体に必要なものの不足があって代謝や血行が悪くなっていたり、精神的、肉体的ストレスや、不規則な生活などで、体内になんらかの滞りがあったりして、体型に影響が出ています。例えば、こんな具合です…。 Aさんは、毎日お通じがあるので、自分では便秘だとは思っていませんでした。しかし、よく訊いてみると、毎日便通はあるものの、量はバナナ1本弱しか出てないとのこと。成人の大便の適量はバナナ2〜4本です。大便は食物の糟だけでできているわけではなく、水分、消化管の細胞の死骸、腸内細菌の死骸などで形成されています。中でも食物の糟は10%にも満たないのです。食事量もさほど多くないし、これで普通だと思っていたAさん。ところが、漢方薬を飲み始めてから、お通じの量が増え、気にしていた幼児体型がすっきりと大人の女性に変貌を遂げたのでした。Aさんの場合、お通じが腸内に溜まっていたため、お腹がぷっくりしてしまったのです。 Bさんの主訴は月経前症候群(PMS)。お仕事柄ストレスが多く、生理前になると、精神的に不安定になったり、眠りが浅くなったり、お乳が張ったり、脇が詰まったり、いろいろ不快な症状に悩まされていました。中医学では、これは、ストレスにより肝のバランスが崩れて起こった気滞(きたい) 、もっと詳しくいうと肝気鬱結の症状です。 そこで、これを改善する漢方薬をお出しして、生活についてもストレスを発散するようアドバイスしました。すると、PMSが改善されたばかりかウェストもサイズダウン。気の滞りによって、ウェストが実際よりも大きくなっていたのです。風船に空気をいっぱい入れるとパンと張った状態で膨らみます。気の滞りがあると同様の状態が、体の局部に起こります。脇に詰まりを感じるBさんは、ウェスト付近に気の滞りがあり、ウェストが大きくなっていたと考えられます。 肝 気滞 肝気鬱結 Cさんの場合は、体重にも影響が出ていました。ちょっと食べればもちろん、水を飲んでも太る、といっていたCさん。これは 典型的な脾気虚の症状です。脾は、飲食物から心身に必要なものを作り出す工場のような役割をしています。また脾は、水分代謝にも関与し、体内で水を回すポンプのような役割も担っています。Cさんの場合、この工場の稼働率が低下していたため、原料である飲食物を入れても不良在庫が多くできたり、ポンプがうまくはたらかなくて、排泄すべき水分を体内に溜めてしまい、これが体重増加に繋がっていたのです。脾を建て直すお薬をお出しし、普段の食餌や生活にも気を付けてもらった結果、体重も少し減り、体も軽くなり、スタイルもよくなりました。 脾 脾気虚 Cさんの場合は、不良在庫が「肉」として蓄積していたことは否めませんが、なんとなれば、心身健康であれば不用意に「太る」ことはないのです。 暖かくなれば、薄着になる機会も増えるでしょう。「太った」といって無理なダイエットをしたり、過度の運動で体を壊す前に、心身の健康チェックをしてみましょう(*^_^*) |
| 53.飛行機とテーブル以外は薬に |
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中国人は飛ぶものは飛行機以外、四つ足のものはテーブル以外何でも食べる…なんていわれますが、これは何も食べ物に限ったことではありません。神農が実際に舐めて薬効を確かめたと
いう漢方の生薬、この中には植物をはじめ動物、鉱物など自然界のありとあらゆるものが含まれます。そしてこれらは、私たちがよく目にしたり、親しんでいるものが少なくありません。
例えば植物。
動物は、ろば、鹿、ヤモリ、カエル、亀、タツノオトシゴ。
鉱物系では。 この他、蒲の花粉、胎盤、髪の毛の黒焼き、竈の焼け土なども。 触れたり、口にしたり、普通はしないだろうと思われるものにも果敢に挑戦し、先人は確かな収穫を残してくれました。毒性のあるものは、毒をもって毒を制す、という考えだったと想像しますが、ちょっと金八先生のふぐの話を思い出したり。 現在でも2000種はあるといわれる生薬、ここにご紹介したのはほんの一部ですが、 確かに、飛行機とテーブル以外はお薬になりそうな勢いだと思いませんか?そして、普段目にするものもちょっと見方が変わりませんか?
生薬・民間薬のはなし 意外かもしれませんが、食べ物も多いことから、毎日の食生活が心身に与える影響が大きいことは一目瞭然。いくらよいはたらきのある食品でも、体質や体の状態、季節、環境などに合ってなければ、悪影響を及ぼすこともありうる、ということです(*^_-)b
食品の薬膳的はたらき また同じ植物や動物でも、部位が違えばはたらきが異なることもしばしば。
部位が違えばはたらき違う 新薬と違って、生薬は実は案外身近なものが起源になっています。漢方のドアをノックすると、漢方についてだけでなく、世界が大きく開けるかも…デス!(*^-^)p)) |
| 54.酒は百薬の長という事実 |
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アルコールには血液を固まりにくくするはたらきがあり、適度の飲酒は心筋梗塞のリスクを減らす、ということが欧米の研究で明らかになっていましたが、日本人に多い飲酒で顔が赤くなるタイプの人には逆効果とされていました。しかし、先頃、厚労省の研究班の調査結果で、顔が赤くなるタイプでも効果があるという結果が出たそうです。 中医学では、お酒には次のようなはたらきがあるとされ、何千年も昔から薬効を助けるために、生薬と一緒に使われることもしばしばでした。 一つ目は、体を温めて、ツボを繋いで体を縦横無尽に走る経脉の流れを通すはたらきです。これは冷えによる血行不良を改善し、痛みやしびれなどを取るということです。心筋梗塞は、中医学 な直接的原因はお血です。お酒は温めて血行を促進し、このお血を取り除くはたらきがあるので、現代医学による調査結果でこれが裏付けられたことになります。 お血 二つ目は、筋肉をほぐし、冷えや寒さが原因の痛みを止めるはたらきです。ストレスや過度の緊張、寒い時期やクーラーなどの冷えにより起こったり、悪化する痛み、強ばり、凝りなどを緩和することができるということです。 仕事中の肩凝りや腰痛が、飲酒で楽になるのはこのためです。 寒邪 三つ目は、薬効を助け、必要な臓腑にお薬を引っ張っていくというはたらきです。お酒の中医学的な味は辛味ですが、辛味のものは代謝や血行を促進したり、発散させるはたらきがあるとされます。中医学では、お薬や食品には、それぞれ特徴的な選択性があると考えますが、辛味であるお酒は「よく走る」ので、これをいち早く必要な臓腑に運ぶことができると考え 、お薬と一緒に用います。実際、中国では煎薬に少量のお酒を加えたり、お酒で丸薬を服用したりすることがあります。 味 帰経 しかし、このお酒も量が過ぎれば毒に変わります。 過度な飲酒は、不要な湿気と熱を生み、脾胃のはたらきに障害を及ぼし、心や肝の血液を消耗させるといわれます。 飲酒が過ぎると、肝障害など内臓疾患にならなくても、体内に蓄積された余分な湿気と熱のせいで、慢性の下痢や軟便、歯周病、むくみ、足腰の痛み、皮膚疾患、アレルギー性疾患、不妊、EDなどが見られることがあります。 食事の不摂生 脾 心 肝 現代医学でも多量の飲酒は、生活習慣病、痛風、肝障害、腎機能低下、心臓疾患、循環呼吸器器系疾患、脳疾患、癌などのリスクが高くなることを警告しています。また一度に多量に摂取することは、急性アルコール中毒を引き起こすこともあり、とても危険です。 もちろん、いくらお酒によいはたらきがあるとはいえ、飲酒できない方や未成年の方には、全く適さないことはいうまでもありません。 適度の飲酒で美味しく、楽しく、健康増進致しましょう(*^-^)/▽ |
| 55.血液不足で体カチカチ! |
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ここにもどしてない高野豆腐があります。これをもどさないまま、割ったり、欠いたりしないで、U字型に曲げてみて下さい。
あなたはできますか? もともと体が固い人もいますが、柔らかかった人でも、年とともに徐々に体が固くなってきます。ダンサーなど毎日柔軟体操を欠かさず、体を動かしている人でさえ、体調や環境によって、柔軟性に違いがあるといわれます。これはなぜでしょう? 中医学では、筋を主っているのは肝と考えます。またレバーを調理する時、血抜きが必要なことからも分かるように、肝には血液の貯蔵庫としてのはたらきもあります。つまりは、肝に貯蔵している血液で筋を養い、筋が正常に動くようにしているということです。そう、正に高野豆腐とぬるま湯の関係です。高野豆腐をおいしくふっくらもどすには、ぬるま湯が必要です。尤も、最近ではもどさずに使える高野豆腐もありますが、それもおいしく煮含めるには、たっぷりのお出汁が必要です。血液不足では、筋に栄養が行き渡らず、柔軟性が乏しくなってしまうというわけ。血液が不足していると、ストレッチを一生懸命やってもなかなか効果が上がらなかったり、下手をすれば筋を傷めることさえあるので要注意です(>_<)
五行の色体表
肝 肝に貯蔵している血液は、 二つのルートで作られています。一つは食物を原料に、脾や心が関係して作られるもので、理論上は無限に作ることができます。もう一つは、腎のエネルギーからも作られるものですが、これは受精した際に両親からもらったものであるため有限で、年を重ねるごとに失われてゆくものです。このため、食事の不摂生や加齢により、貧血など血液成分の割合に影響がなくても、血液の絶対量が不足し、筋を養えなくなることがあります。また血液をはじめ体の構成成分は、夜養われるため、睡眠不足も血液不足に繋がり、筋が養えなくなったりします。この他、出血、月経、妊娠、出産、授乳でも血液不足が起こり、筋が固くなることがあります。 脾 心
腎
血 肝は、精神・情志活動・消化・血行・代謝機能などをコントロールするはたらきもあり、緊張やストレスなどの影響を受けやすい臓腑といえます。そのため、環境の変化や極度の緊張、慢性的なストレスでも、筋を養うことができなくなり、体が固くなることがあります。ダンサーや体操選手などが、公演や競技の開催地、客層などが変わることで、体の柔軟性に影響が出るのはこのためです。 二次的には、暑さや乾燥など外界の影響や、過度の発汗や下痢などによる体液の消耗も血液不足の原因になり、一時的に体が固くなることがあります。 体が固くなったナ…と思ったら、高野豆腐を思い出し、ストレッチと同時に、血液を増やすことも思い出してみて下さい(*^_-)b |
| 56.頭の後ろの違和感は… |
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今ブレイク中のお笑い芸人・ムーディー勝山さんのムード歌謡、一度聴くと忘れられませんよネ(≧∇≦)彼の持ち歌の中に頭の後ろに違和感がある歌があります。三日前くらいから、痛いほどではないけど、後頭部に違和感を感じてるあの歌です。 これを聴いて即「風邪(ふうじゃ)」と思ったあなたは、中医のプロもしくは勉強中の人、そうでなければかなりな漢方通でしょう。(笑) 自然の風、人工の風を問わず、風が人体に及ぼす悪影響を「風邪」といいます。風には、人体の上部・体表を襲いやすく、体表や毛穴を開かせるという特徴があり、風邪による症状は、発病部位や発病時間が特定されず、遊走性があって、現れたり治まったり、変化が激しいのが特徴です。代表的な症状としては、頭痛、眩暈、立ちくらみ、場所が移動したり走るような痛み、皮膚や粘膜の痒み、そして皮膚のぞわぞわ感やしびれ感など。 風邪 例えば、同じ方向から常にエアコンの風を受けていると、頭痛や肩凝りまでいかなくても、後頭部になんともいえない違和感を覚えることがあります。これこそが風邪による症状です。ちょっと気持ち悪いけど病院に行くほどでもないし、痛み止め飲んでも仕方なさそうだし…とか思って放置し、そのまままた同じ場所にエアコンの風を受け続けていると、今度は遊走性の痛みや眩暈に発展することも! こんな時には、葛粉、菊花、セロリ、コリアンダーなど、風邪を散らすはたらきのあるものをたっぷり摂って、入浴するなどして汗をかきましょう。外的環境から受けた影響は、直後であれば発汗によって体外に追い出すことが可能です。寒くて風邪(感冒)をひいた時、葛根湯を飲んで発汗して治すのと同じ理屈です。 春のレシピ 風が風邪になるのは、風が強すぎる場合と、風は大して強くないけど私たちが弱ってる場合の2種類あります。風が苦手な方は、暑い時期でもエアコンや扇風機の風対策に、薄物を一枚持って出掛けると重宝します。食事の不摂生や不規則な生活、過労、ストレス、加齢などで免疫力が低下している場合には、玉屏風散(ぎょくへいふうさん)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)などのお薬で、体のバリア力をアップするのもオススメです。また血液不足があると風の影響を受けやすくなるので、もともと血液不足の症状がある方や月経中、妊娠時、授乳期の女性は特に注意しましょう。 衛気 気虚 血虚 暑い季節、涼風は一時の安らぎを与えてくれますが、疲れていたり、体力の落ちている時や、同じ場所への強烈な風には注意しましょう。 |
| 57.忍び寄る湿気の魔手 |
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近畿以西は梅雨明けした模様ですが、その他の地域はまだ梅雨真っ直中。既に梅雨明けした地域も今年は遅い梅雨明けとなっています。梅雨が明けても、これからの日本は颱風が来
るなど、湿気の影響を受けやすい季節は続きます。 湿気がまとわりつくような感じがしたり、じっとりした汗をかいたり、体が重だるくなったり、眠くなったり…と湿気の影響を受けたと思われる自覚症状がなくても、エアコンの効いた場所や除湿された部屋に入ると、頭や体がすっきり軽くなる感覚があるようなら、それは湿気の影響を受けている動かぬ証拠!そのまま放っておくと、食欲不振、軟便や残便感、むくみ、慢性疲労、気力減退などに発展することも…。 このように、湿気は知らぬ間に私たちの心身に影響を及ぼしているのですp(>_<)q 湿気の及ぼす悪影響を中医学では「湿邪(しつじゃ)」といいます。日本は気候だけでなく、海に囲まれた島国であるため、地理的にも湿気の影響を受けやすいのが特徴です。また食文化の面からも、刺身や鮨など伝統的に海産物を生食する文化があり、現在では季節を問わず、アイスなどの冷たい食べ物があり、生野菜など加熱してない食品を口にする機会も増えてきています。このため、湿気の影響を一番に受ける脾のバランスを崩しやすく、湿気による体調不良を訴える人が増えているのも実情です。 湿邪 脾 特にこの季節、だるさ・倦怠感・眠気・胸苦しさや、気力減退・思考力低下・マイナス思考・不眠などの精神症状、むくみ・尿量減少・尿の白濁・おりもの・痰などの水分代謝異常、頭痛・めまい・などの頭部の不調、食欲不振・腹部の張り・軟便・残便感などの消化器症状、古傷の痛み・リウマチなど痛みの悪化やしびれなどの運動障害が見られたり、悪化したりする場合は、湿気の影響を疑ってみて間違いないでしょう。颱風の前後に悪化する場合は、湿邪とともに「風邪(ふうじゃ)」の一部である気圧変化も影響していると考えられます。 風邪 湿邪や風邪は外的環境が及ぼす影響ですから、「受けたらすぐ出す」のが鉄則。そして、湿邪の影響を受けやすい脾をケアするのも大切です。 受けてしまった湿邪や風邪は、その日の内に出してしまいましょう。一番の方法は入浴です。芳香性のある浴剤やハーブを入れるとより効果的です。暑い時期、ついついシャワーだけで済ませがちの方も多いと思われますが、シャワーだけでは体が芯から温まらないため、実は入浴に比べて血行促進や発汗効果も少なく、外から受けた湿気などの悪影響を除くことができません。短時間でもいいので、夏こそバスタブに入ることをお薦めします(*^_-)b また食事も、湿気を散らすのを助ける香味野菜や、きゅうり・セロリ・冬瓜・寒天など水分代謝をよくするもの、暑気払いにもいい西瓜・緑豆・苦瓜などをたっぷり摂ると、湿気の影響を除くのに役立ちます。 逆に、冷たいもの、生もの、水分の過剰摂取や多量の飲酒、味の濃いもの、脂っこいもの、粘っこいもの、餅類、酸味の強いものは、脾のバランスを崩して水分代謝の妨げになるので注意しましょう。 高温多湿の中で我慢したり、反対にエアコンを効かせすぎたり、寝冷えしたりするのもよくないので、適当な温度設定と湿度の管理も大事です。 湿邪の影響があると、動くのが億劫だったり、エンジンの掛かりが遅くなるため、ゴロゴロしがちです。しかし、体を動かさないと、外的環境から影響を及ぼすものの中でも、最も滞り易い湿邪は停滞の一途を辿り、症状が更に悪化してしまいます。ちょっと動きづらくても、散歩したり、体操したり、無理のない範囲で体を動かすよう心掛けましょう。 梅雨のレシピ 夏のレシピ
食品の薬膳的はたらき 気を付けていても不調が続く場合には、カッ香正気散・勝湿顆粒・星火健脾散・星火健胃錠・六君子湯・瀉火利湿顆粒・龍胆瀉肝湯・温胆湯・防已黄耆湯などの漢方薬・中成薬がお薦めです。気になる症状がある場合には、ご相談してお体に合ったお薬をお選び致しますので、お気軽にお問い合わせ下さい。 |
| 58.艶やかな髪を取り戻せ |
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夜になると虫の音も聞こえ始め、日射しも少し弱まって参りました。今年の夏は例年にない猛暑で、そろそろお肌や髪、体の疲れも出始めてる頃ではないでしょうか? 夏の暑さは体からエネルギーと潤いを消耗させます。そして、そのままの状態で秋の乾燥を受けると、体全体がカサカサの状態になってしまいます。目に見えるお肌や髪だけでなく、実は内蔵や筋肉など体全体にエネルギーや潤いの不足が及んでいるということです。全身のカサカサ状態は、臓腑機能を低下しさせ、食欲、代謝、血行に影響します。また中医学では、精神活動も臓腑が主り、精神も肉体同様血によって養われると考えるため、心もささくれだってきてしまいます( ̄へ ̄〆) 暑邪・燥邪 でも、この時期目立つのは、やはりお肌と髪のダメージ。お肌については改めてお話しするとして、今回は髪のダメージについてちょっと書いてみましょう。 最近では、シャンプーも多種多様で、日本伝統の植物を使ったものや天然のものを原料にしたもの、大人の女性をターッゲットにしたもの、抜け毛予防を一番に考えたものなど、ありとあらゆる方面からアプローチしたものが売られています。昔はそれほど髪に気を遣わなかった男性も、今では髪のお手入れに女性以上に時間をかけているとか。でも、ちょっと考えてみて下さい。髪も体の一部です。外からのケアだけで本当にいいのでしょうか?! 中医学では髪を「血余(けつよ)」といい、血液の余りだと考えます。因みに、爪は「筋余(きんよ)」、歯は「骨余(こつよ)」といいます。閑話休題。また、髪を主る臓腑は腎とされています。つまり、血液が不足しても、腎のはたらきが低下しても、髪はダメージを受けやすくなります。例えば、無理なダイエットや不摂生をしていると髪が傷んで纏まりにくくなったり、体力が低下したり、年を取ることで、髪が薄くなったり、白髪が増えたり、あるいは女性が月経、妊娠、出産、授乳などで髪にダメージを受けたりなどは、どれも血液不足や腎のはたらきの低下が原因の症状です。
血
腎
五行の色体表 血液は飲食物から作られる他、腎にある生命エネルギーからも作られています。この腎のエネルギーは肝にストックしてある血液からも作られており、互いに補いあっています。これを中医学では「肝腎同源(かんじんどうげん)」「精血同源(せいけつどうげん)」といいます。
肝 中医学では、血液とその他の体液成分やエネルギーは、一緒に体内を巡ると考えられています。暑さによりエネルギーや潤いが不足すると、実は血液にも大きく影響を及ぼします。エネルギーが不足すると、血液を押し流すはたらきが低下し、血行不良を起こします。体液成分が不足ると、血液は粘ってドロドロになってしまいます。どちらも汚くて使えない血液を作り出す原因となります。またエネルギーは、体に必要なものの生産や代謝とも大きく関わりますから、血液自体の絶対量が不足したりもします。この状態で、秋の乾燥に曝されると、血液不足が進んで更に絶対量は低下するのに、使うことのできない汚い血液はますます溜まって、髪に栄養が行かなくなるのです。夏の暑さで疲労し、腎のバランスも崩していると、髪のダメージは尚更でしょう。 それには、夏の終わりの今がポイントとなります。 まずは失ったエネルギーや潤いを補うことが大切。顔や肌が黄色くくすんで弾力がない、体に力が入らない、息切れしやすい、立ちくらみ、食欲不振、軟便、やる気が出ない、根気が続かないなどの症状があるようならエネルギー不足が疑われます。肩こり、筋がつったり、痺れやすい、肌や粘膜、髪の毛などの乾燥、口が乾く、のどが渇くが少量の水分摂取で治まる、尿量減少、大便乾燥や便秘、イライラ、疲れているのに眠れないなどの症状が見られれば潤い不足の可能性があります。どちらの症状も複数あるようなら、エネルギーと潤いの両方の不足が考えられます。 エネルギー不足の場合は、冷たいもの、生もの、辛いものは控え、水分の摂りすぎにも注意します。薄味のものや少量の甘味を摂るようにし、食欲不振もある場合には、消化を助けるだいこん・サンザシ・紫蘇の茎や、香りのよい香味野菜を一緒に摂るようにするとよいでしょう。無理な運動や長時間の入浴は避け、休息をしっかり取ることも大事です。 潤い不足の場合は、辛いものや、スパイス・鶏肉・羊肉・えびのような温性のものは避け、少量の塩味や酸味を摂るようにします。秋が旬の果物などは潤すはたらきが強いので、旬のものをたっぷり摂るとようでしょう。エネルギー不足同様、無理な運動や長風呂は控え、汗のかきすぎにも注意しましょう。 黒ごまやクコの実、桑の実などは、どちらのタイプにもお奨めの髪に栄養を与える食品です。桑の実は採取時気ではないので、ジャムやドライフルーツで十分です。これらを毎日のお食事に少しずつ取り入れるといいでしょう。
食品の薬膳的はたらき
エネルギーを補うレシピ 秋のレシピ それでも追いつかない場合には、体の状態に合わせて、香西洋参・麦味参顆粒・帰脾錠・天王補心丹・六味丸・杞菊地黄丸・瀉火補腎丸・婦宝当帰膠・参茸補血丸などを服用してもいいでしょう。 秋はおしゃれも楽しい季節。今からの対応が、秋のおしゃれを決められるかどうかの分かれ道になります! |
| 59.ごろ寝は本当に無駄?! |
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先日、ドイツ人の余暇の過ごし方について紹介さりれた記事を読みました。それによると、ドイツ人は日本人と違い、仕事を一歩離れれば、個人、家族、恋人、友人、隣人などと過ごし、会社の上司や同僚、取引先の人間など、仕事上の付き合いのある人とは一線を隔すとか。これはドイツ人のみならず、欧米人はほとんどそのようだと私は受け取っていますが…。また週末や休日は、ホームパーティー、コンサート、観劇、アウトドア、スポーツ、市民大学の受講、各地域のクラブ活動など過ごし方も様々、絶対に家でごろ寝など無為に時間を過ごすことはありえない、と。有給休暇も全消化が当たり前で、長期休暇の折には、会社員だけでなく、医師、薬剤師、弁護士などほとんど全ての職業に休暇代理人が居て、仕事に支障なくゆっくり休めるようにしてあるとかで、休暇に対する徹底ぶりが伺えます。 一方日本人は、というと。退社後は上司の付き合いや会社の接待、週末は得意先と接待ゴルフ、日曜には疲れ切って家でごろ寝…。サービス残業だけでは足りず、有給休暇も買い取りにして、めいっぱい働く働き虫…。 しかし、人間休みなしに動き回ることは可能でしょうか?!! 肉体労働の人は、動き続けることで過労状態になり、エネルギー不足から内蔵の機能低下、代謝低下、血行不良などを引き起こします。頭脳労働の人は、脳や目の疲労により、肝や腎の機能低下やバランス異常を起こします。またストレス社会といわれる現代、過度のストレスは、内臓の失調、代謝異常、血行不良、精神症状などを引き起こします。 病因・労逸
肝
腎 理想的なのは、三食決まった時間にきちんと摂れて、適度の労働、適度の運動、適度の睡眠、そして過度のストレスのないことですが、もの凄いスピードでグローバル化してゆく中、それはなかなか無理というもの。疲労が蓄積して、エネルギーや血液、潤いなど体の構成成分が不足したり、内蔵機能が低下している場合、休日にゆっくり体を休めるのも一つの方法です。ストレスや代謝産物が滞ったタイプの場合は、もちろん体を動かした方が体調にいい場合もありますが。 バネだって伸ばし放しでは切れてしまいます。能や歌舞伎をはじめとする伝統芸能から、ミュージカルなどの舞台に至るまで、緩急の差が大事です。 これは一日の内でもいえることで、いくら忙しいといっても、朝から晩まで根を詰めるのではなく、或程度の時間仕事に集中したら、腹式呼吸で深呼吸をして体の隅々にまでいい酸素を入れ、縮こまっていた筋肉をストレッチで伸ばしたり、エネルギーや水分の補給をしたり、心身を休めてあげることが大事です。 休日だからといって無理に休むことはありませんが、休日なのだから休んだっていいんです。心身をゆっくり休めることで、仕事に、勉強に、家事に、育児に、趣味に、またいろいろがんばれる英気が養われるのです(*^_-)b |
| 60.火の用心しゃっしゃりませ |
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アメリカのカリフォルニア州南部で発生した山火事は、現在も鎮火の目処が立たず、東京23区の3倍近くを焼失している模様です。被災地の皆様には心よりお見舞い申し上げます。 この火事の原因は、煙草の不始末、自動車事故、電線トラブル、不審火など諸説出ていますが、ここまで被害が拡大したのには、雨期前の乾燥と砂漠からの風により火勢が益したためといわれています。日本も秋から冬にかけては火を使うことが多くなり、空気も乾燥することから、火の元には十分注意が必要です。 しかし「火の用心」は、何も家屋や山などの自然界に限ったことではありません。自然界の一部である人間にも、同様に体内で火事が起こることがあります。 原因は外的なもの、内的なもの様々ですが、人体に熱が蓄積すると、丁度火が燃えるがごとく、熱による心身の不暢が現れます。外的原因では、生活環境が高温、熱や火を使う仕事、猛暑など、内的要因としては、辛いもの、温熱性のもの、お酒などの過剰摂取、ストレス、血行や代謝低下による滞り、寒さ、乾燥、湿気、風など他の邪気の滞りによる変質などが挙げられます。 内火・内熱 六因 飲食不節 七情 体内で火事が起こると、発熱・体が暑い・ほてり・のぼせ・暑がり・のどが乾いて冷たい水分を多量に摂る・炎症、腫瘍、潰瘍、化膿などが起こりやすいなど目に見えてわかる症状の他に、尿量減少・便秘・落ち着きがない・イライラ・怒りっぽい・不眠・めまい・耳鳴り・生活習慣病などの症状も現れます。 そしてこれらの症状は、外気温が高いなど外的な養陰だけでなく、ロスの山火事同様、人体の潤い不足による乾燥やストレスにより悪化します。もともと潤い不足でなくても、体内で火事が起これば、その火は体液成分や血液など人体の潤いを消耗させ、結果的に潤い不足を引き起こします。ストレスを最も受けやすい臓腑は五行の色体表で「木」に属する肝ですが、「木」は「火」の親であり、「木」は風とも関係深く、火を助長させます。寒い冬は、体内の火事も悪化しないだろうと考えがちですが、外気温だけでなく火事を悪化させる原因は他にもあるため油断は禁物です。そればかりか、夏なら体表が開いて、発汗で余分な熱をさまそうとしますが、冬は寒さから身を守るため体表が閉じてしまい、行き場のなくなった火や熱は、体の内部に向かってどんどん蓄積を始めます。このため、却って冬場の方が蓄積した火や熱による症状が悪化する場合もあるのです。
五行の色体表 炎症や精神症状、生活習慣病などがなくても、寒い季節なのに人より薄着で平気だったり、冷たいものが美味しかったり、尿や大便に不調があるようなら、体内の火事を疑ってみるといいかもしれません。 対策としては、体の熱を冷ます食品や寒涼性の食品を中心に摂り、辛いもの、お酒、味の濃いもの、脂っこいもの、発酵の強いもの、餅類などを控えることが大事です。またサウナや長風呂は、潤いを消耗させるので控えるようにし、リラックスできる状態を作ることも重要です。
食品の薬膳的はたらき それでもだめなら、症状に合わせて、黄連解毒湯・龍胆瀉肝湯・瀉火利湿顆粒・涼血清営顆粒・五涼華・瀉火補腎丸など、「火消し」のお薬を服用するとよいでしょう。 自然界も人体も…火の用心しゃっしゃりませ〜(^-^)/l〜☆チョン! |
| 61.チーム衛気強化がポイント |
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かぜ&インフルエンザの季節がやってまいりました。今年は気候が不安定なせいか、例年に比べて風邪の患者さんも多く、風邪薬も例年より早い時期から売れています。インフルエンザもここ数年流行のなかったAソ連型が既に流行の兆しを見せ、既に学級閉鎖をする学校もちらほら。 毎年のこととはいえ、かぜやインフルエンザに罹る人とそうでない人、罹りやすい人、罹ってもすぐ治る人などタイプは様々。なぜこのような差が生まれるのでしょうか?そう!そのカギは免疫力(*^_-)b 中医学で免疫力に相当するのは、衛気(えき)と呼ばれる体表のバリアと、その司令塔である肺のはたらき。衛気は、腎に蓄えられている熱エネルギーと、脾で飲食物から作り出されたエネルギーを原料に作られ、その衛気を全身に行き渡らせ、コントロール するのは肺の役割と考えます。つまり、この内どれかひとつでもバランスを崩すと、免疫力は低下し、かぜやインフルエンザをはじめとする感染症に罹りやくすなったり、 アレルギー性疾患を発症したり、外的環境の変化についてゆけずに体をこわしたりすることになります。 衛気 腎 脾 肺 免疫力が低下する原因としては、過労や睡眠不足あるいは運動不足による基礎体力の低下、食事の不摂生による原料不足、寒さや冷えによる熱エネルギーの消耗、心労やストレス、加齢、慢性疾患、過剰な性行為などが挙げられます。 健康を保つために大事なコトはたった4つ。バランスの取れた食生活、十分な睡眠と休養、適度の運動、そしてストレスの上手な発散。…しかし、たったこれだけのことが現代社会ではかなり難しいことも否めません。が、見方を変えれば、この4つを守るコトで、自分の心身の健康も守れるとううコト。寒くて忙しい季節だからこそ、この4つを大切にしたいものです。 この他、免疫力を上げるには、乾布摩擦などで皮膚を鍛えることも重要です。皮膚や呼吸器は肺が主っていると考えますが、 臓腑である肺を直接鍛えることはなかなか大変。そこで乾布摩擦です。中医学では、臓腑と体にあるいろいろな器官には密接な関係があると考え、これらを診断や治療にも活用します。いいかえれば、関連のある器官を鍛えることで、その器官を主る臓腑も鍛えることができるということです。 寒い季節には、何も裸になる必要はありません。服の上からでも十分ですから、体の末端から中心に向かってゴシゴシと皮膚を摩擦します。まずは手足の指から始めましょう。指を一本ずつ爪の方から心臓に向かってマッサージします。次に甲から肘や膝、そして肘から肩、膝から足の付け根…と徐々に中心に向かいます。胴体もできる部分は心臓に向けた方がいいのですが、難しいようなら体を洗う要領でゴシゴシやりましょう。気を付けたいのは皮膚の乾燥です。摩擦することによって肌荒れの原因になることもありますので、乾燥がひどい場合には、乳液やクリームで皮膚に潤いを与えてから、シルクなど余分な刺激の少ない布を使いましょう。また傷や炎症のある部分は悪化させることがありますので、絶対に擦らないようにします。
五臓六腑と各器官の関係 これであなたの免疫力アップは間違いなし?!! その他のかぜ&インフルエンザの予防については、サイトトップに詳しくありますので、そちらをご参照下さい(*^_^*)/ |
| 62.食べ物の好みで体調を知る |
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先日、生活習慣病チェックの記事を見ていた時のことです。項目の中に何個か「〜が好き」という質問がありました。例えば「ケーキなどの洋風スウィーツが好き」「てんぷらや唐揚げなど脂っこいものが好き」「熱いお風呂が好き」などです。 仮に「ケーキなどのスウィーツが好き」だったとしましょう。「はい」と回答すれば、肥満や糖尿病、高脂血症などに対するリスクポイントが上がります。しかし、「ケーキなどのスウィーツが好き」だけど「控えている」場合、実際はそれほど摂ってはいないので「いいえ」と回答する方が妥当と考えられ、もちろんリスクポイントは加算されません。同様に、「脂っこいものがすき」で「食べている」場合と「控えている」場合、「熱いお風呂が好き」で「入っている」場合と「ぬるめのお湯に入るよう心掛けている」場合では、同じ「好き」でも結果は違ってきます。 これは質問の仕方に問題があるように思われます。このようなチェックの質問は、はっきり「はい」「いいえ」で答えられなければ、実際とは異なる結果が導かれてしまうので注意が必要です。 ことろで、この「〜が好き」は、実は中医学では現代医学よりも大きな意味を持ちます。 現代医学同様、「〜が好き」でそのようにしている場合とそうでない場合、結果が違ってくることはもちろんありますが、実際そうしてなくても好き嫌いかで、その人の心身の状態が判ることもあります。 「甘いものが好き」な場合を例にとってみましょう。実際に甘いものをたくさん摂っている場合、脾胃に影響が出て、消化器症状や水分代謝異常がでることがあります。しかし、それほど摂ってはいないけれど、甘いものを好む場合、脾胃虚弱、肉体疲労、ストレスなどがあると考えられます。これは、酸っぱい、苦い、辛い、しょっぱいなど他の味についてもいえます。また紫蘇やミントなど芳香性のあるものを好む場合、生臭いものを嫌う場合、生ものを嫌う場合、冷たいもの、熱いものを偏って好む場合など、摂る摂らないに関わらず、好き嫌いである程度心身の状態を伺うことができます。 五行の色体表 性味 飲食労倦 別の例でみてみましょう。「入浴が好き」で、実際入浴すると心身の疲れが取れて楽になる場合、ストレスによる代謝低下や血行不良、お血や痰飲など老廃物の蓄積があると考えられます。しかし、「入浴は好き」だけれども、入浴後に疲れや脱力感が見られたり、立ちくらみをしたり、ぼーっとするなどの症状がある場合、体に必要なものの不足があると考えられます。 お血 痰飲水湿 このように中医学では、今の自分の好みや行動を知ることで、自身の心身の状態をチェックすることができ、病気になる前の「未病(みびょう)」の段階で、心身の状態を立て直すことができるのですv(^-^)v ※2008年より『コラム』は随時更新となります。 ※ちょっとためになる読み物ご希望の方は、大好評配布中の『泰生堂しんぶん』をご覧下さい(*^_^*)/バックナンバーご希望の方はこちらの方法にてご請求下さい。 |