あい

葉を利用 藍染めにも薬用にも

アイ(藍)はタデ科の植物で、高さ50cmほどに育つ一年草です。茎は赤みがあり、上の方に枝が出て赤あるいは白色の花を穂のように付けます。花弁が無く、ガクが5個に深く裂け、花後3稜のある長さ2cmほどの痩花を結び、中に黒褐色の種子があります。葉は先が尖ったものや丸いものがあり、傷が付くと藍色に変化します。

原産地は南ベトナムで、日本には古くに、中国を経て、藍染めの原料植物として染色技法とともに入って来ました。

今から700年ほど前には播磨(兵庫県)で、その後は摂津(大阪府・兵庫県)で栽培されていましたが、徳川中期以降は阿波(徳島県)で栽培が盛んになり、現在でも藍産業は阿波が独占して行われています。

7月頃、開花前に採集した葉は、2cm位に刻んで乾燥させ、「寝床」という室内に積み重ねて水で濡らすと、発酵して黒い土のかたまりのようになります。これをスクモと言い、これを臼の中でつき固めて藍玉にします。

アイにはインドール誘導体のインジカンを含み、乾燥・発酵させることによりインジカンが分解してインドキシルになります。

藍玉の中にあるインドキシルは水に溶解して藍汁となり、布を入れて空気を吹き込むようにまぜていくうちに、インジコンができて、布が藍色に染まります。最近では本藍染めも合成染料などにおされ少なくなり、貴重品となっていますが、藍染めには虫除けのはたらきがあります。日本では伝統的に、店の暖簾や風呂敷、箪笥カバー、唐傘袋などに使われ、アメリカではジーンズの染料として使われてきましたが、これは理に適っているといえるでしょう。

漢方薬では、葉を大青葉(たいせいよう)といいます。夏に収穫を行い、水洗いしてから日陰干しにて十分乾燥させてから保存します。

大青葉には抗菌抗ウイルス解熱などのはたらきがあります。感染症発熱には、大青葉を6〜15gを400ccの水で半分になるまで煎じ、うがいや内服に用います。

虫刺されには生の葉汁を患部に塗布します。

外用として用いる場合は、青く染まるので、衣服に付かないよう十分に注意してください。

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