へちま

果実・葉・茎・茎から取れる汁を利用

ヘチマはウリ科の植物です。

江戸時代、小石川御薬園では大奥の御用にこたえ、夏の終わり頃になると大量の糸瓜水(しかすい)(ヘチマ水 )を採集して納めたと言います。一般にヘチマは、このヘチマ水として使われることが多いようです。秋に地上50p位の所で蔓を切り、下の方の切り口を瓶の中に入れておくと、簡単にヘチマ水がとれます。

また果実は若い内であれば、食用になります。沖縄ではナーベラーと言って、ナーベラーチャンプルーなど炒め物にしたものが有名です。少々青臭い感じがしますが、揚げ物や汁物の具としても美味しくいただけます。

ヘチマの花は雄花と雌花があり、雌花はからはヘチマを採ることができますが、極めて少数で、ほとんどが雄花です。雄花はガクごととって天ぷらにすると、これもまた美味です。

ヘチマの名前の由来に非常に面白いものがあります。本来は糸瓜(イトウリ)と呼んでいたのですが、これが縮まってトウリになり、 「ト」はイロハの「ヘ」と「チ」の間にあることから、ヘチマウリと呼ばれるようになったとのことです。

糸瓜(イトウリ)と言われるように、実が熟し自然と乾燥すると、いわゆるヘチマのタワシが採れます。乾いたまま乾布摩擦を行えば皮膚を丈夫にしてカゼを引きにくい身体を作ったり血行促進に役立ちます。

ヘチマにはサポニン、硝酸カリウムなどが含まれており、にはサポニンが、利尿には硝酸カリウムが効果を表します。化粧品としては、この両方が作用していると思われます。

痰・咳には、生の果実を輪切りにして、そのまま煮て出来た汁を飲みます。

化粧品としては取り立てのヘチマ水が良いのですが、ヘチマ水100ccを沸騰させ、これに0.5gのホウ酸を溶かせば多少は保存が出来るようになります。ヘチマの実る秋は乾燥して肌が荒れたり、肺を痛めやすい季節ですから、自然は実にうまくできたものです。

茎や葉を乾かして保存しておけば、冬の間、肌に潤いを与える入浴剤としても利用することができます。ヘチマの茎葉を適量、そのまま布の袋に入れお風呂に浸けるか、あるいは鍋で煮出した汁をお風呂に入れて使用します。

中国では絲瓜絡(しからく)と言って、乾燥した糸瓜の網状繊維束を血行促進の目的で使います。

絲瓜絡を6〜15gを捻挫・リュウマチなどによる関節痛には桑の枝6〜15gと、乳腺炎による痛みにはタンポポの根3〜6gと一緒に煎じ、これを一日分として2〜3回に分けて服用します。

食品の薬膳的はたらきへちま

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