| ほっぷ |
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| ホップは、ヨーロッパ南部から西アジアを原産とするクワ科の多年草です。野生種は山林などに自生し、樹木に蔓を巻き付かせます。日本でも、山形、岩手、山梨、長野などで栽培が盛んですが、ビールの原料としては、ドイツやチェコからの輸入がほとんどです。 ホップの輸入のきっかけは、一人のアメリカ人でした。明治4年(1871年)に、現在の北海道大学の前身となる開拓使仮学校が開設され、アメリカ人のトーマス・アンチセルが教頭として就任しました。アンチセルは道内岩内付近で、カラハナソウが自生しているのを見つけます。カラハナソウはホップと同じクワ科の蔓性植物で、見た目もよく似ています。アンチセルはこれを野生のホップと勘違いし、原料にビールを醸造しましたが、このビールには独特の苦みがありませんでした。アンチセルのビール作りは失敗に終わりましたが、これほど似た植物が自生するのであれば、ホップの栽培も可能ではとホップの苗が輸入され、明治8年(1875年)頃から、北海道で本格的なビール作りが始まったといわれています。 ホップがカラハナソウに酷似していることからセイヨウカラハナソウともいいます。 ホップは、雌雄異株で、葉は互生し、3〜7列に裂け、長い柄があります。7月頃開花期を迎えますが、雄花は黄色で小さく、穂状の茎の先に付き、雌花は淡緑色で、球状に集まって付きます。8〜11月頃、多数の鱗葉からなる果穂を付けます。鱗葉を苞といい、一枚の苞の裏に二つの丸い痩果が、その周りに黄色い粒状のホップ腺が付きます。このホップ腺に、ホップ独特の香りと苦みがあります。実はカラハナソウにも、同じような香りや苦みのある黄色い粒状のものができますが、ホップほどにはなりません。 薬用には、果穂またはホップ腺を利用します。採取は果穂が完熟する前の8〜9月に行います。ホップ腺の採取は、果穂をつみ取った後、風通しのよい場所で乾燥させ、布袋に入れて振るとホップ腺だけが落ちるので、これをふるいに掛けて集めます。 ホップ腺には、フムロン、ルプロンの結晶性苦味配糖体や、ケルチトリンを含みます。ホップの芳香成分であるフムロンには鎮静作用が、ケルチトリンには利尿作用があります。 果穂を1回2〜5g熱湯を注いで飲むと、健胃・鎮静の効果があります。 ホップ腺を1回0.5〜1.5gそのまま服用するか、熱湯を注いで飲むと、健胃・鎮静・利尿によいでしょう。 ★食品の薬膳的はたらきホップ |