いぶきとらのお

根茎を利用 名前の由来は伊吹山

イブキトラノオは、山地や高山の日当たりのよい草原に自生するタデ科の多年草です。日本各地の山地で見られるだけでなく、北半球の広い範囲に分布していますが、滋賀県・伊吹山で発見されたことからこの名が付きました。2008年北京オリンピックで、メダル獲得者に贈られるブーケにもこの花があしらわれていました。

イブキトラノオの茎は枝分かれせずに直立し、1mほどまで成長します。葉は長柄のある相生の長楕円をしています。夏に淡いピンク色をした7cmほどの花穂を付けます。一つ一つの花は萼が発達して花弁状になり、タデ科の花の特徴をよく表しています。花が終わると、三稜形で光沢のある黒褐色の実を結びます。根茎は髭根が多く、S字に曲がり、黒褐色で2~5cmの扁平をしています。

イブキトラノオは生薬名を拳参(けんじん)といい、薬用としては髭根を取り除いた根茎を用います。10月頃、根茎を掘り起こして髭根を取り除き、水洗いして日干しにします。乾燥しにくい場合は、輪切りにして干します。イブキトラノオに似たものに、同じタデ科のムカゴトラノオ、ナンブトラノオ、ハルトラノオなどがありますが、これらは薬用としては用いません。

イブキトラノオには、タンニンやオキシアントラキノン配糖体が含まれます。

口内炎下痢止めには、乾燥した根茎6~10gを水200ccで煎じたものを用います。口内炎はこの煎液でうがいをし、下痢止めには一日3回に分けて服用します。

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