いちじく

枝・茎・葉を利用

いちじく(無花果)はクワ科の落葉樹です。 シリア、ギリシアなどは古く紀元前から栽培されていたという記録があり、このあたりが原産地ではないかと言われています。 日本には寛永年間(1624〜1643)に、中国から長崎に入ったのが始まりと言われています。

『本朝食鑑』には「一熟果(イチジク)は無花果のことである。樹は梧桐(きり)に類似しており、三・四月に枝の端から葉が生え出てくる。葉もほぼ梧(きり)に似ており、五・六月に花が無く実を結ぶ」とあって、当時は無花果の名前の通り、花が無く実を結ぶと考えられていました。

しかし、実際には外からは見えないだけで、花はあります。花の付く花軸がへこんだ形で、口がつぼまった小さな壷の内側に、雄花・雌花が集まってついていますナス型の花軸の変形したものを二つに割って中を見れば、花の付いている様子を観察することができます。

『本朝食鑑』には葉の形が桐に似ているとありますが、これは恐らく大きい広卵形の葉を持った蓬莱柿(ほうらいがき)という在来種を指したもののようです。

現在、日本ではワイトゼリア・桝井ドーフィンなどがよく栽培されており、神奈川・千葉・愛知・広島などが、イチジクの産地として知られています。

イチジクには夏に熟す夏イチジクと、秋に熟す秋イチジクとがありますが、どちらも日持ちが悪く、冷蔵庫に入れてもあまり保存がきかないので、ジャムなどに加工したり、乾燥させて利用することが多いようです。

薬用としてはイチジクの葉を利用します。真夏に葉を採集して、水洗いしてから日干しにして保存します。

葉にはクマリン類のベルガプテン・プソラレエンが含まれており、プソラレエンには血圧降下作用があることが発表されています。

使い方は簡単で、よく乾燥した葉20gを、水400mlで半量になるまで弱火で煎じ、これを1日分とし3回に分けて、食間に服用します。

同様の方法で、痔の治療に利用することもできます。

イチジクの枝・葉・茎を折ると出る白い汁は、イボに付けるとイボを取ることができます。

イチジクの枝などから出る白い汁は、むやみに触るとかぶれることもあるので注意してください。

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