かわらなでしこ

地上部・種子を利用

カワラナデシコ(河原撫子)はナデシコ科の多年草で、秋の七草としても有名です。単に撫子(なでしこ)ともいい、これは幼子を可愛くて撫でるのと同じくらい、見た目が愛らしいということから付いたとされています。日本女性を喩えるヤマトナデシコもカワラナデシコの別名で、万葉の時代から愛されていたことがわかります。

カワナナデシコは主に、本州、四国、九州の日当たりのよい川原や路傍、山の斜面、砂浜に至るまで広く自生します。国内では沖縄諸島でも僅かに自生します。日本以外では、朝鮮半島、台湾、中国などでも見ることができます。6~9月に、先端が糸状に細裂した5枚の花弁のある淡紅色の花を咲かせます。観賞用としても栽培され、淡紅色以外に白色、白色と淡紅色の混合、斑入りのものなどもあります。

生薬名を瞿麦(くばく)といい、開花期の地上部を用います。民間薬としては種子を用い、生薬名を瞿麦子(くばくし)といいます。

地上部は6~9月の開花期に、種子は開花後に果実ごと採取します。ここでは種子の採取と加工方法について説明します。採取した果実を風通しのよい場所で陰干しし、充分に乾燥したら手で果実を揉んで零れた種子を選り分けます。次に種子だけを1~2日煮干しにして、紙袋などにれて、風通しのよい場所で保存します。

カワラナデシコにはサポニンが含まれることが解っていますが、科学的な詳しい研究結果はありません。

むくみ・尿量減少・月経不順には、瞿麦子(種子)3~6gを水150ccで半量になるまで煎じたものを、一日3回に分けて飲むとよいでしょう。

漢方では、尿路感染症などの排尿異常に用いる八正散などの処方に瞿麦(瞿麦)が用いられます。

カワラナデシコは炎症を取るなど冷やすはたさきがあるので、冷えのある場合の月経不順や排尿異常には用いません

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