かわらよもぎ

花穂を利用

カワラヨモギはキク科の植物で、本州・四国・九州の川原や海岸の砂地に野生する多年草です。 春先の根出葉は白い絹毛に包まれて軟らかい感じでヨモギに似ていますが、間もなく花の時期になるとこの葉は枯れて、毛のない緑色のコスモスの葉に似た、裂けた細い葉が伸びます。この葉と春の葉とは形が全く違い、別の植物かと思うほどです。 花は大型の円錐花序につき、ひとつの頭花は下向きについて、花径2mm程度の黄色い花をつけます。

カワラヨモギの名は川原に生えたヨモギに似た植物から来ています。

漢方ではこれを茵陳蒿(いんちんこう)と呼んでいます。これは古い(陳)苗がもと(因)となり、新しい蒿(ヨモギ)が出たというところから来ており、どちらもこの植物の特性を示したユニークなネーミングです。

採集は夏に行います。花穂ができた頃、全草を刈り取り、陰干しにします。カラカラに乾燥したら、手で揉んで花穂だけを集め保存します。

成分はベーターピネン、カピレン、ジメチルエスクレチンなどで、胆汁の分泌を促進したり、糸状菌の繁殖を抑制する はたらきがあり、黄疸や腸カンジタ症の治療に利用することができます。

黄疸を中医学では陽黄と陰黄の二種類に分けています。ミカンのような鮮明な黄疸を陽黄、黒くくすんだ黄疸を陰黄と言います。陽黄と陰黄の違いは熱があるか冷えがあるかで、陽黄は熱によるもの、陰黄は冷えによるものと考えています。 カワラヨモギはどちらのタイプの黄疸にも使うことができますが、基本的には熱を取る働きがあるので 陽黄により適しているといえるでしょう。陽黄では山梔子(クチナシ)や大黄を加え、更に熱をとる働きを強化します。陰黄に使用する場合、乾姜(ショウガを干したもの)などと一緒に使い冷やしすぎないようにします

尿の出が悪くむくみを伴う場合は、アズキやハトムギと一緒に煎じて服用します。1日3〜6gを400mlの水で半分になるまで煎じてから、これを3回に分けて服用します。

解熱を目的とする場合、15〜30gを400mlの沸騰したお湯で2〜3分煎じる程度で十分です。 これ以上火熱すると有効成分が蒸発してしまうので注意しましょう。解熱剤として使用する場合は、有効成分が蒸発しないよう短時間で強火で煎じるようにします。

夏にお茶代わりに服用すると、夏の暑さから身体を守ることができます。

また、動物実験では血圧を下げる働きがあることが確認されています。

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