くろもじ

 根皮を利用 枝は箸や楊枝に加工

クロモジ(黒文字)は、クスノキ科の落葉低木で、北海道を除く日本全国の山野に自生します。クロモジの枝は黒っぽく見えますが、若い枝を折ったり、水洗いすると、黄緑色の平滑な木肌が現れ、クスノキ科特有の芳香を感じることができます。

クロモジの葉は、先の尖った倒卵楕円形または倒皮針形で、主脈上には毛が生えています。葉には柄があり、互生します。冬芽は短毛が密生します。クロモジの花は雌雄異株で、3〜4月に開花しますが、自生する場所の高低により異なります。また高地では、葉が出る前に開花しますが、低地では、葉が出るのと同時に開花します。

クモロジの枝は、上等な箸や楊枝の材料として、日本では古くから利用されてきました。和菓子を頂く時に使う「黒文字」はここから来ています。また枝から採れる黒文字油(くろもじゆ)は、香水や石鹸の香料としても利用されています。

クロモジには、トリコシバジシャなどの別名があります。薬用としては、主に根皮を使用し、生薬名は釣樟(ちょうしょう)といいます。採取は一年を通して可能で、水洗いした後刻んで、風通しのよい場所に陰干しします。

クロモジには、テルピネオール、リモネンなどの精油成分が多く含まれます。

いんきん、たむし、疥癬などの寄生性皮膚疾患湿疹には、20gを水200ccで煎じたもので患部を洗ったり、浴剤として用います。

切り傷の止血には、根皮の粉末を傷口に付けるとよいでしょう。

急性胃腸カタル脚気には、1日量として10gを煎じ、3回に分けて服用します。

【(有)大川商店】トップへ