めぐすりのき

樹皮・小枝・葉を利用

メグスリノキ(目薬木)は、山形、宮城以南の本州、四国、九州に自生する、我が国特産のカエデ科の落葉高木です。標高700m付近の山深い場所に自生し、秋には美しい紅葉が見られます。中には10mにまで成長するものもありますが、モミジほど認識はされません。雌雄異株で、葉柄から5~13cmの三枚の複葉が出ており、葉にも葉柄にも産毛が密生します。ミツデカエデによく似ていますが、ミツデカエデには毛がほとんど見られません。

メグスリノキの名前は、戦国時代に樹皮の煎液を目薬にしていたことに由来します。司馬遼太郎の『播磨灘物語』には、戦国時代の名将・黒田如水(官兵衛)の祖父・重隆が、メグスリノキで作った目薬を売って財を成し、黒田家の礎を作ったとあります。他に、千里眼木(センリガンノキ)長者木(チョウジャノキ)三つ花(ミツバナ)ミツバハナミツバカエデなどいろいろな呼び名があります。

1970年代に星薬科大学・生薬学教室で、メグスリノキが詳しく研究され、現代医学的にも目や肝臓に効果が判りました。数年前、マスコミに取り上げられた折には、メーカー品切れになるほどのブームを巻き起こしました。

薬用としては、樹皮、小枝、葉などを用い、採取じゃ春から夏に掛けて行い、水洗いして日干しにします。

ロドデンドロール、エピ・ロードデンドリン、トリテルペン、タンニン、クエルセチン、カテキンなど多くの成分を含みます。

星薬科大学の研究では、眼病予防視神経活性化肝機能改善などの効果が実証されています。漢方では、目は肝が主ると考えるので、現代医学的にも漢方的にも一致した結果といえるでしょう、

民間療法としては、薬用部分3~5gを煎じたものを洗眼目薬として用います。

肝臓疾患には、一日量として15~20gを300ccの水で1/3になるまで煎じたものを内服します。

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