みそはぎ

全草を利用

ミソハギは 、日本全国の湿り気のある山野に自生する多年草です。田んぼの溝や水辺に群生しますが、民家の庭先や畑などで栽培されたりもしています。お盆の頃、萩に似た赤紫色の花を付けることから、名前に「ハギ」と付きますが、実際はミソハギ科で、マメ科のハギとは全く違うものです。

ミソハギの名前は、「溝の萩」がミソハギに転じたという俗説もありますが、実際はそのはたらきや赤い色から、汚れを払うとされ、「ミソギハライ」が「ミソギハギ」になり、最終的に「ミソハギ」になったという説が有力です。この説を裏付けるように、今でも和歌山県のある地方ではミソハギのことをミソギと呼ぶそうです。汚れを払うことから、各地でお盆に飾られるようになったとされ、ボンバナボングサとも呼ばれます。この他、ミズバナソウハギともいわれます。生薬名は千屈菜(せんくつさい)といいます。

地下茎から真っ直ぐ伸びる茎は四角で、1メートルくらいまで成長します。全体に分枝した枝は無毛です。葉はほとんど無柄で対生します。花は輪生花序で、各葉肢に小集散状に3〜5個付きます。お盆から秋の彼岸に掛けて開花します。

よく似たものにエゾミソハギがありますが、こちらはエゾと付いてはいるものの北半球に広く分布しています。ミソハギには毛がありませんが、エゾミソハギには茎や葉に細毛が密生していて、すぐに見分けることができます。また葉と茎の接続部分でも見分けることができ、幅が狭いのがミソハギ、広くなっているのがエゾミソハギと区別できます。エゾミソハギの若菜は、サラダとして用いる地域もあるようです。昔は日本でも、春にミソハギの若菜をおひたしにしたり、アイヌの人たちは葉を煮て食べた記録があるので、野趣のある一品として食卓に出すのもいかもしれません。

ミソハギは夏から秋にかけて、花の終わりかけた頃に全草を採取し、よく水洗いして日干しにします。

サリカイリン、タンニン、コリンなどを含みます。花の色素はアルビジンといいます。

主に下痢止めに用いられます。乾燥した全草6〜12gを水400ccで1/3になるまで煎じ、1日3回毎食前に服用するか、粉末にしたものを白湯で服用します。

急性腸炎や赤痢の血便にも効果があるとの報告があり、1日30〜40gを煎じて、濃度の高いものを服用すると効果的だといわれています。血尿・膀胱炎・浮腫などにもよいとされていますが、これは殺菌効果によるものではないかといわれています。

アイヌの人たちが好んで食べたのは、浄血作用を重視していたとされています。

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