むくげ

白花種以外は観賞用 白花種の樹皮・花を利用

ムクゲ(木槿)は中国原産のアオイ科の落葉低木で、現在では世界各国で観賞用として栽培されています。日本では、古くは朝顔(あさがお)と呼ばれていました。古代、朝顔と呼ばれたものには諸説あり、山上憶良が歌に詠んだ朝顔は桔梗だといわれています。江戸時代に入り、無窮花(むくげ)木槿花(もくげ)と呼ばれるようになり、現在の朝顔が朝顔になったとされています。 現在、ムクゲの当て字には、花を取った木槿が使用されます。

ムクゲは7月~10月頃、今年伸ばした枝の葉腋に、白色、淡紅色、赤色、紫色などの直径10~18cmの五弁の花を付けます。ムクゲの花は朝開花しても夜には萎んでしまいますが、一日花ではなく数日から半月ほど咲き続けます。観賞用として品種改良が盛んで、花の色だけでなく、一重咲き、八重咲きのものなどたくさんの園芸種があります。自然の状態では高さ10mくらいまで成長しますが、多くは庭木や観賞用として3~4mくらいに剪定されています。根が横に広がらないので、狭い庭やマンションの植え込みなどでもよく見ることができます。

薬用には白花種が使用されます。生薬名は樹皮を木槿皮(もくきんぴ)、花を木槿花(もくきんか)といいます。樹皮は土用の頃が最もよいとされますが、必要な時に採取して日干しにします。花は開花期に、つぼみのものを採取して日干しにします。

樹皮の成分についての詳細はまだ解っていませんが、花は粘液質やサポナリンを含みます。

樹皮には白癬菌に対する殺菌作用があり、古くから水虫の治療に使われてきました。日干しにした樹皮10gを細かく刻んで、45°のホワイトリカー200ccに付けて3~6ヶ月放置したものを患部に塗るとよいでしょう。かつてブームになった中国の水虫薬土槿皮チンキは木槿皮チンキに安息香酸、サリチル酸、クロタミトンなどを配合したもので、今でも根強い人気です。

下痢おりものには、樹皮や花3~6gを水200cc煎じて内服するとよいでしょう。

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