なずな

全草を利用

ナズナ(薺)はアブラナ科の越年草で、春の七草のひとつに数えられていることで有名です。北半球の温帯まで広く分布しており、路傍や野原、また屋根の上にまで生えるという、実に生命力に満ちた植物です。

早春に30cmほどの茎を立て、白い小さな十字型の花を付け、思わず撫でたくなるほどかわいい所から撫菜という字を当てることもあります。花の後はハート型の実を付け、この形が三味線のバチに似ている所からペンペングサ、キンチャクに似ているところからジジノキンチャクと呼ぶ地域もあります。

採集は4〜6月頃、花の咲いているときに、根を付けたまま全草を抜き取り、良く水洗いした後、日干しにして保存します。

昔の中国の有名な薬草解説書である『本草綱目』にも「五臓を利し、目を明かにし、胃を益す」と紹介されています。

ナズナにはコリン、アセチルコリン、フマール酸などが含まれています。

薬用としては全草を腸の出血むくみ眼の充血腹痛下痢高血圧などに使用します。

腸や子宮の出血むくみには1日10gを400mlの水で40分くらいかけて半分になるまで煎じて、これを3回に分けて食間に温めて服用します。

眼の充血には、乾燥させた全草10gを200mlの水で煎じて、ガーゼでこした後、体温程度になるまで冷まし、脱脂綿に含ませて洗眼します。

腹痛下痢には全草の黒焼きを服用します。

また、高血圧には1日10gを目安に、煎じ汁を毎日服用します。

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