| ねずみもち |
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ネズミモチは、関東以西の暖地や、台湾、朝鮮半島に自生するモクセイ科の常緑樹で、庭木や生け垣としてもよく見ることがきでます。晩春から初夏にかけ、円錐花序にクリーム色の小花をたくさん付けます。花自体は小さく小さく目立ちませんが、近づくと独特の香りがあり、昆虫がよく集まります。秋になると白みがかった黒紫色で楕円形をした1cmほどの果実を結びます。ネズミモチの名前は、この果実がネズミの糞に、葉がモチノキに似ていることに由来します。平安時代に書かれた『和名抄』にも既に記載があることからも、かなり古い時代から呼ばれていたことが判ります。
ネズミモチとよく似たものに、中国原産のトウネズミモチがあります。こちらは、ネズミモチより葉や実が心持ち大きく、木自体も一回り大きく成長します。果実は見比べない限り区別しにくいですが、トウネズミモチの葉は先端が細く尖るのですぐ見分けることができます。漢方ではトウネズミモチの実を薬用に用い、生薬名を女貞子(じょていし)といいます。しかし、民間薬としてはネズミモチもトウネズミモチも女貞子と呼んで区別しないようです。 第二次世界大戦の前後には、ネズミモチの実を焙煎して挽き、コーヒーの代用品としたという話もありますが、色はともかく味は全く違ったことでしょう。 晩秋に熟した果実を採取し、水洗いして日干しにします。 ネズミモチの実には、オレアノール酸、アセチルオレアノール酸、ウルソール酸、マンニットなどが含まれます。 腫れものには、生の葉を焼いてから柔らかくしたものを貼るとよいでしょう。 月経不順・目眩・かすみ目・胃もたれ・胃潰瘍には、葉を煎じて飲むとよいでしょう。 実を煎じたものは、強心・利尿・緩下の目的で用いることができます。漢方では、肝腎を補い、体液成分を益し、視力減退・眼精疲労・ドライアイなど目の不調や、目眩・足腰の弱りやだるさ・白髪・滋養強壮などに、主に煎薬として用います。 滋養強壮には、女貞子酒を一日3回、一回20ccずつ飲んでもよいでしょう。
【女貞子酒の作り方】
女貞子200gとグラニュー糖200gを45°のホワイトリカー1.8Lに漬けて、6ヶ月間冷暗所で熟成させ、ふきんなどで濾す。 |