にしきぎ

翼のある枝を利用 紅葉は鑑賞用

ニシキギ(錦木)は日本、中国原産の落葉低木で、その名の通り、カエデに勝るとも劣らない錦織を思わせる見事な紅葉で、世界三大紅葉樹のひとつにも数えられています。紅葉が美しいだけでなく芽吹きもよいので、庭木や盆栽、生け垣としても好まれます。同属のマユミにはヤマニシキギの異名があり、ニシキギ同様庭木や盆栽として紅葉を楽しみます。ニシキギ自体、同属のコマユミの変種とされています。

ニシキギの若い枝には、表皮を突き破って成長したコルク質の2枚の翼があり、マユミやコマユミと容易に識別することができます。翼の形状から別名をカミソリギといいます。ニシキギの葉には鋸状の切れ込みがあり、対生します。5~6月に緑の花弁が4枚、黄色い4本の雄蘂の小花を付けます。10~11月に楕円形をした赤紫色の果実が実りますが、これが熟して割れると、赤い仮種皮に覆われた種子が露出します。この仮種皮を鳥類が餌とし、種子を糞と一緒に排泄し、落ちた種子から繁殖します。

薬用としては翼のある枝を用います。生薬名を衛矛(えいぼう)鬼箭(きせん)あるいは鬼箭羽(きせんう)といいます。我が国でも江戸時代には錦木散などの処方を用いたようですが、現在では生薬として用いることはほとんどありません。同様に中国でも、現在では一般には用いられなくなりましたが、月経不順などに用いる中医師もいるようです。

ニシキギの採取は秋から冬に行います。翼の張った枝を折り取って日干しにします。

ニシキギには、シネオール、サフロール、メチルチャビコール、メチルオイゲノール、シトラール、マグノサリシン、オイゲノール、アネトールなどの精油成分が含まれます。

月経不順には、日干しにした翼付きの枝15~20gを水400ccで半量になるまで煎じたものを、一日3回に分けて服用するとよいでしょう。但し、漢方的にみて血虚証津液不足など不足による生理不順には合わない場合もあるので注意が必要です。

とげ抜きには、翼の部分を黒焼にしたものをごはんで練って貼り付けるとよいでしょう。

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