おおつづらふじ

 蔓・茎・根を利用

オオツヅラフジ(大葛籠藤)は、関東から南西諸島の山地に自生する、ツヅラフジ科の落葉蔓性の木本植物です。我が国以外では台湾や中国にも分布します。オオツヅラフジは雌雄異株で、初夏から夏にかけて白色から淡黄色の小花を円錐状に付けます。秋には黒い果実を結びます。葉は卵円形で、浅い切れ込みが数カ所入ります。雌雄とも茎や葉に毛は生えません。

蔓草で笠や葛籠を編んでいた時代には、同種のアオツヅラフジとともに繁用されましたが、オオツヅラフジの方が蔓が太くて丈夫なため珍重されました。オオツヅラフジとアオツヅラフジは区別が難しいとされます。両方がある場合は、蔓の太さや葉の大きさで区別できます。片方しかない場合は茎の横断面や毛の有無で判断します。オオツヅラフジの横断面には、黒褐色と灰褐色の放射状の線が見られますが、アオツヅラフジは灰白色一色です。またオオツヅラフジは無毛ですが、アオツヅラフジには短毛があります。

薬用には、地上の蔓や横走する茎と根を用います。必要な時期にこれらを採取し、水洗いして日干しにします。

オオツヅラフジは生薬名を防已(ぼうい)といい、水分代謝を促進して痛みや腫れを抑えるはたらきがあるとされます。中国ではウマノスズクサ科の植物を防已と称して販売していることがありまうが、これは重大な腎機能障害を引き起こすことがあるので、現地で防已や防已を含む中成薬を購入する際には、信頼に値する専門家に相談することを奨めます。

シノメニンなどのアルカロイドが含まれます。

痰飲水湿など水分代謝低下が原因の神経痛や関節リウマチには、乾燥した蔓、茎、根10gを一日量として、水200ccで半量になるまで煎じたものを3回に分けて服用するとよいでしょう。神経痛や関節リウマチであっても血虚(血液不足)津液不足(体液不足・潤い不足)が原因の場合には悪化することがあるので注意が必要です

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