| おうれん |
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オウレン(黄連)は日本原産の生薬で、全国各地の山林樹下に自生する常緑の多年草です。本州、四国にはセリバオウレンが、本州日本海側、北海道にはキクバオウレンが、太平洋側の山間部にはコセリバオウレンが分布しています。以前は各地で栽培も盛んに行われていましたが、近年、中国など外国産のものにおされ、日本産のものは市場でも流通が減るという由々しき問題が発生しています。薬効は、世界でも日本産のものが最もよいといわれています。
オウレンは草丈約10cmで、2月頃に根茎を伸ばし、3~4月頃に10cmほどの花茎の先端に複数の白色の花を付けます。花には両性花と雄花の二種類があります。花には、それぞれ5~6枚ずつの萼と花弁がありますが、萼が白く花弁のように見えます。開花後、放射状に袋果を付けますが、袋果の尖った先に穴があるのが特徴です。葉は複葉で、セリバオウレンが2回3出、キクバオウレンが1回3出、コセリバオウレンが3回3出です。根茎にはひげ根が多く、根茎の決断面はオレンジがかった黄色をしており、舐めると独特の苦味があります。 国内でのオウレンの栽培にはいろいろな方法があります。鳥取県智頭地方では山林直播栽培を行っており、収穫までに15年の歳月を要します。福井県大野地方では山林移植栽培で、10年くらいで収穫できます。兵庫県山南地方から全国に広まった畑地栽培では、4年で収穫が可能になりました。 オウレンは古い時代には、カクマグサ、ヤマクサなどの名で呼ばれていましたが、中国から漢字が入ってくると、これらが「黄連」と同じものと判明し、その後オウレンの名が定着したようです。オウレンの他に現在でも、オウレングサ、クスリグサなどと呼ぶ地方もあるようです。 オウレンは根茎を薬用として用います。主にセリバオウレン(画像)を利用しますが、キクバオウレンも用いられます。コセリバオウレンは根茎が細く、小さいので薬用には用いられません。 オウレンの採取は10~11月頃に行います。4~6年物の根茎を掘り起こし、葉と取れるだけのひげ根を毟り取り去った後、洗わずにそのまま日干しにします。残ったひげ根だけが乾燥し、根茎はまだ生乾きの状態のタイミングで、ひげ根を火で炙って焼きます。手にわらじを付けて、むしろに根茎をこすりつけて、焦げたひげ根を取り除きます。この作業の際、わらじとむしろに擦られて根茎に光沢が出ます。そのため、この処理をしたオウレンを「磨き黄連」といいます。 オウレンの主成分は黄色が特徴のアルカロイド、ベルベリンです。他にパルマチン、コプチシンなどが含まれます。 健胃・整腸・下痢止め・腹痛・心窩部の支え・精神不安などには一日3~5gを水200ccで半量になるまで煎じて、毎食前に服用します。一般に苦味健胃薬として知られますが、これは江戸時代に蘭学の影響を受けてからといわれています。 結膜炎・爛れ目・目脂には、2gに100ccの水を入れて沸騰させ、粗熱を取ったものをガーゼに染みこませて、患部を拭くとよいでしょう。 口内炎・はぐきの腫れや痛みには、粉末を塗布するか、煎液でうがいするとようでしょう。 この他、感染症、炎症性の疾患、中風などにも用います。 オウレンは漢方では清熱燥湿薬に分類され、熱が原因の症状に用いる生薬です。冷えると悪化する場合や、もともと冷え性のある場合は、専門家に相談してから使うようにしましょう。
【オウレン酒の作り方】
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