しゃくやく

根を利用 加工によって赤白に分類 花は観賞

しゃくやく(芍薬)はボタン科の多年です。中国東北部地区から北朝鮮にかけての原産で、ボタンより先に日本に入りました。ボタンの花が終わりに近いころ開花します。花茎の先に大型の花をつけます。花の色はもともとは白色のものが主体でしたが、白、薄紅色を中心に園芸用に改良され、多彩な色を楽しむことができます。

薬用のものは全てが栽培種で、薬用の根を太らせるために、花のつぼみをすべて摘み取るので、花は見られません。ちなみに生薬には赤芍薬白芍薬とがありますが、これは花の色の違いではなく、生薬の加工方法の違いによるものです。植えつけから5年目の秋(8〜9月)に根を掘りとり、10cmほどに切り取ります。この根を洗いそのまま干したものが赤芍薬で、外皮を取り除いたものが白芍薬です。

薬用としては根を使用します。モノテルペン配糖体のペオニフロリンや安息香酸、タンニンを含んでいて、このうちペオニフロリンには鎮静鎮痛鎮咳血圧降下などのはたらきがあることが知られています。

中国医学古書の『神農本草経』には「腹痛、知覚異常を取り除き、刺すような痛みを取り、しこりを取り、利尿の働きがあり、気を増す」とあります。

中国医学では、特に婦人科疾患の治療に用いる要薬で、生理痛生理不順貧血などによく使用されます。白芍薬は血液を補うはたらきに優れ、筋肉のケイレンによる腹痛頭痛生理痛などに使用されます。赤芍薬は血中にこもった熱を取り、血行を促すはたらきに優れ、打ち身や捻挫による痛み血行不良による頭痛生理痛狭心痛などの治療に用いられます。

血液の循環をよくすれば、シミアザ顔のくすみをとることもでき、血液を補えば顔や肌の色つやもよくなります。美人のたとえに「立てば芍薬、座れば牡丹…」と言いますが、美人になるのにも芍薬は役に立ちそうです。1日3〜9gを目安として、これを煎じ、2〜3回に分けて服用します。

【(有)大川商店】トップへ