つりがねにんじん

根を利用

ツリガネニンジンはキキョウ科の多年草の植物で別名をトトキともいいます。 日当たりの良い草原や林の縁などに生えます。茎は丸くて、90cmくらいにまで真っ直ぐに伸びます。茎を切ると白い乳液がでて、手に付くと黒くなります。葉は3〜6枚ずつ輪生して、縁には鋸歯があります。8〜10月にかけて、淡紫色の小さな釣り鐘状の花を下向きに付けます。

「山でうまいものはオケラにトトキ、嫁にやるのもおしござる」という俚謡でも詠われてているように、春先に若い芽をつんで、ゆでておひたしや和え物にして食べるとなかなかおいしい野草です。

奈良・平安の頃はしばしば薬用人参や竹節人参と間違えられたり、混同されて強壮薬として用いられていたようです。確かにツリガネニンジンは形も薬用人参に似るところもあり、生薬名 もは沙参(シャジン)と呼ばれ、しかもサポニンも含まれますが、本質的に全く違うものですから、薬用人参の代用にはなりません。

採集は夏の終わり頃行われます。根を掘り取って、水で洗って日干しにして保存します。秋に地上部が枯れたころに採集するのが最も良いのですが、乾燥しにくいので、乾燥を早めるためには気温が高く乾燥しやすい夏の方が良いとされています。また乾燥させるときも、あらかじめ小さく刻んだり、スライスにして乾燥を早めたり、保存時もかびないように注意する必要があります。

ツリガネニンジンの成分はサポニン、イヌリンが知られていますが、まだ科学的にはよく解明されていません。

沙参には去痰作用があり、痰切りとしてよく使用されます。1日量9〜12gを400mlの水で半分になるまで弱火で煎じ、これを3回に分けて温めて服用します。苦みやえぐみが気になる場合は、甘草(カンゾウ)3gを一緒に煎じたり、あるいは適量の蜂蜜を加えると飲みやすくなります。

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