つゆくさ

全草を利用

ツユクサは日本全国の空き地や道路脇など、どこでも普通に目にすることのできる一年草です。茎は円柱形で節があり、節から根を出して横に向かって伸びてゆきます。葉は皮針形で互生し、基部は莢状になっています。6〜9月にかけて青い2枚の花弁のある花を咲かせます。花は一日でしぼみます。白花や青のぼかしのものもあります。

『万葉集』『枕草子』『和名抄』『本草和名』『延喜式』などの古い書物にもあるように、もとは着草(ツキクサ)と呼ばれていました。これはツユクサの花弁の汁を布地に擦り付けて染色していたことに由来するようです。正徳2年(1712年)頃、伊勢・近江地方で、染色原料として栽培が盛んになえいました。後に花が3cm前後になる園芸変種のオオボウシバナが発見され、現在でも滋賀県で栽培されています。ツユクサで和紙を染めた「青花紙」は、色を固定しないため水で脱色ができ、京友禅や絞り染めの下絵を描くのに利用されます。

飢饉の折には、葉や茎を煮て水に晒したものをお浸し、和え物、漬け物などにして飢えを凌いだという記録もあります。

ツユクサは全国に自生する身近な植物なだけに、その呼び名はおよそ200近くもあるといわれています。平賀源内はその著書の中で、地方色豊かなツユクサの異名をいろいろ紹介しています。

ツユクサは生薬名を鴨跖草(オウセキソウ)といいます。採取は開花期に行い、全草を水洗いして日干しにします。

デルフィニジンなどのアントシアニン、アオバニンなどのフラボノイドを含みます。

発熱には、乾燥した全草4〜6gを200ccの水で煎じたものを1日3回を限度に、熱が下がるまで継続して飲ませるとよいでしょう。

下痢止めには、乾燥した全草10〜15gを400ccの水で煎じたものを1日量として服用します。

この他、煎液はのどの痛み扁桃炎リウマチおでき脚気にもよいとされます。昔は生後間もない赤ちゃんに煎液を飲ませ、胎毒下しに用いた地方もあったようです。

尿閉塞水腫には、同量のおおばこと煎じたものを服用します。

青汁を絞ったものは、便秘動脈硬化によいといわれます。

あせも・かぶれなどの皮膚疾患神経痛には、全草を浴剤として用いるといいでしょう。

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