中医基礎

中医学(ちゅういがく)とは、古代中国哲学の陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)を基礎に、現代医学の中心となる西洋医学とは異なる理論のもと、生理学、病理学、診断学、薬学、治療法が構築された二千有余年の歴史をもつ中国伝統医学のことをいいます。

ここでは、中医学の基礎となる生理学、病理学について解りやすく説明してゆきます。

【病機】正邪盛衰

気血津液など人体の構成成分で生理活動に不可欠な正気と、正常な生理活動を乱して病気を引き起こす邪気の闘争が原因で発病するものを正邪盛衰といいます。

病機

病因による病気の発生・発展・変化のメカニズムを病機(びょうき)といいます。

【内生の五邪】概念と分類

陰陽気血臓腑の失調が原因で現れる六淫に似た病理変化内生の五邪(ないせいのごじゃ)といいます。

【瘀血】概念と分類

血流が緩慢になって臓腑や経絡に停滞したものや、脈外つまり血管から離れたが消散または排泄されないで貯留したもの瘀血(おけつ)といいます。

【痰飲】概念と分類

人体局所に停滞した異常な水液痰飲(たんいん)といいます。

【労逸】概念と分類

病因のうちで生活習慣が原因となるものを労逸(ろういつ)といいます。

【飲食不節】概念と分類

病因のうちで食餌の不摂生が原因となるものを飲食不節(いんしょくふせつ)といいます。

【七情】影響を受けやすい臓腑

それぞれの感情変化には傷つきやすい臓腑がありますが、感情変化の種類に関係なく、七情は心・脾・肺に強く影響を及ぼします。

【七情】概念と分類

怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の7つの感情変化を七情(しちじょう)といいます。

【六淫】分類

六気の分類を一覧表にまとめました。

【六淫】概念と特徴

自然界における風・寒・暑・湿・燥・熱(火)の6つの正常な気候変化を六気(ろっき)または主気(しゅき)といいます。

病因

病気の原因になるものを病因(びょういん)といいます。

病理学

病気の原因になるものを病因(びょういん)といい、発病のメカニズムを病機(びょうき)といいます。

【五臓】臓と腑の関係

五臓の特徴でも説明しているように、特定の臓と腑の間には密接な関係があります。これを表裏関係といい、生理活動で協力しあうと同時に、一方の病がもう一方に影響しやすいという特徴があります。

【五臓】臓と臓の関係

多くの生理機能はあるひとつの臓腑だけが担っている訳ではなく、2つ以上の臓と臓、蔵と腑の協力の下に行われています。ここでは臓と臓の関係について説明してゆきます。

【五臓】腎の特徴

腎には次のような特徴があります。

【五臓】腎の生理機能

腎には4つの大きな生理機能があります。

【五臓】肺の特徴

肺には次のような特徴があります。

【五臓】肺の生理機能

肺には4つの大きな生理機能があります。

【五臓】脾の特徴

脾には次のような特徴があります。

【五臓】脾の生理機能

脾には3つの大きな生理機能があります。

【五臓】心の特徴

心には次のような特徴があります。

【五臓】心の生理機能

心には2つの大きな生理機能があります。

【五臓】肝の特徴

肝には次のような特徴があります。

【五臓】肝の生理機能

肝には2つの大きな生理機能があります。

【六腑】六腑のはたらき

六腑は口から取り入れた飲食物を消化、吸収して、人体にとっての栄養物質である水穀精微(すいこくせいび)と不要なかすの分別を行い、かすを体外に排泄する役割を担っています。

臓腑学説

臓腑(ぞうふ)の機能について説いたものを臓腑学説(ぞうふがくせつ)といいます。

気血津液の相互関係

気血津液の間には密接な関係があり、いろいろな形で関与しあっています。

【神】神の生成

神は精と密接な関係があります。

【神】神の概念

神(しん)には、広義、狭義2つの概念があります。

【精】精の生成

精の生成には、腎、脾、肝の3つの臓腑が関係しています。

【精】精の概念

精(せい)には、広義、狭義2つの概念があります。

【血】血の生成と循行

血の生成には次の2つがあり、主に脾、心、肝、腎の4つの臓腑が関係してます。

【血】血の概念・作用

血(けつ)とは、脈中を流れる赤い液体で、人体を構成し、生命活動を維持する基本物質と考えられ、現代医学でいう血液とよく似ています。

【津液】津液の生成と循行

津液の生成、循行には、主に三焦(さんしょう)膀胱の5つの臓腑が関係してます。

【津液】津液の概念・種類・作用

津液(しんえき)とは、血の構成成分のひとつであり、また血以外の正常な体液成分の総称でもあります。

【気】気の運動

気の運動の基本は昇降出入(しょうこうしゅつにゅう)です。

【気】気の作用

気には6つの作用があります。

【気】気の分類

気の分類には、大きく分けて2つの分類があります。1つは先天の気と後天の気の2つに分類する法方、もう1つは宗気、営気、衛気、元気の4つに分類する法方です。

【気】気の概念

気(き)には、広義、狭義2つの概念があります。

気血津液学説

気血津液(きけつしんえき)の生成、循環、代謝および生理機能について説いたものを気血津液学説(きけつしんえきがくせつ)といいます。
 

人体の概念

中医学では、人体は気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)・精(せい)・神(しん)などから構成されると考えます。これらは臓腑、経絡(けいらく)あるいは組織器官の生理機能に必要な基本物質で、両親から受け継いだ腎精(じんせい)や、大気中の清気、飲食物から得られる水穀精微(すいこくせいび)の気などから、臓腑のはたらきによって生成、循環、貯蔵されます。