中医基礎
中医学(ちゅういがく)とは、古代中国における哲学、あるいは宇宙観を説く陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)を基礎とした中国伝統医学をいいます。中医学には二千有余年の歴史があり、現代医学とは理論も治療も大きく異なります。
中医学には、人体を構成する気血津液や、現代医学の内臓に当たる五臓六腑のはたらきに関する生理学、病気の原因やメカニズムに関する病理学などの基礎理論はじめ、診断方法や病気の識別方法などに関する診断学、治療に関する各種理論などがあり、現代医学に引けを取らない理論体系が確立されています。
中医学と現代医学には3つの大きな違いがあります。
1つめは未病(みびょう)という概念。未病とは中医学的に見て病気になる前のバランスの崩れた状態をいいます。一般にいわれる「病気ではないけれども体調が優れない状態」というのは、中医学的には誤った解釈で、この状態は中医学では既に病気と判断します。中医学は未病を予防することで健康を保つ、予防医学の側面が大きいのが特徴のひとつです。
2つめは個人を診るということ。現代医学では、年齢や性別などある程度の差異は考慮しますが、成人すれば必要な栄養素、検査値等はほとんど一定と考えます。しかし、ひとりひとりの性格が異なるように、中医学では身体や精神の状態も異なると考え、同じ病気であっても、診断や治療は人によって違うのが当たり前です。また生活習慣や環境、気候変化などによっても変化するため、中医学では同じ治療方法や服薬を長期間続けることはありません。
3つめはマクロの目で診るということ。現代医学では細胞レベル、分子レベルのミクロの世界を極めることで、病気を研究し、治療を行いますが、中医学では人体の構成成分のバランスや、臓腑間の関係、外的要因との関連など、個人の内外を俯瞰でみて診断、治療を行います。
治療には、薬・鍼・灸・推拿・気功・薬膳など様々な方法がありますが、ここでは全ての基礎になる理論について、解りやすく説明してゆきます。
人体局所に停滞した異常な水液を痰飲(たんいん)といいます。
(掲載日:2019年11月22日 / 更新日:2019年11月20日)
病因のうちで生活習慣が原因となるものを労逸(ろういつ)といいます。
(掲載日:2019年10月24日 / 更新日:2019年10月24日)
病因のうちで食餌の不摂生が原因となるものを飲食不節(いんしょくふせつ)といいます。
(掲載日:2019年9月18日 / 更新日:2019年9月18日)
それぞれの感情変化には傷つきやすい臓腑がありますが、感情変化の種類に関係なく、七情は心・脾・肺に強く影響を及ぼします。
(掲載日:2019年7月18日 / 更新日:2019年7月18日)
怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の7つの感情変化を七情(しちじょう)といいます。
(掲載日:2019年6月19日 / 更新日:2019年6月19日)
六気の分類を一覧表にまとめました。
(掲載日:2019年6月18日 / 更新日:2019年6月19日)
自然界における風・寒・暑・湿・燥・熱(火)の6つの正常な気候変化を六気(ろっき)または主気(しゅき)といいます。
(掲載日:2019年4月18日 / 更新日:2019年6月19日)
病気の原因になるものを病因(びょういん)といいます。
(掲載日:2019年3月20日 / 更新日:2019年4月 4日)
病気の原因になるものを病因(びょういん)といい、発病のメカニズムを病機(びょうき)といいます。
(掲載日:2019年3月20日 / 更新日:2019年3月20日)
五臓の特徴でも説明しているように、特定の臓と腑の間には密接な関係があります。これを表裏関係といい、生理活動で協力しあうと同時に、一方の病がもう一方に影響しやすいという特徴があります。
(掲載日:2019年1月18日 / 更新日:2019年2月19日)
多くの生理機能はあるひとつの臓腑だけが担っている訳ではなく、2つ以上の臓と臓、蔵と腑の協力の下に行われています。ここでは臓と臓の関係について説明してゆきます。
(掲載日:2018年7月18日 / 更新日:2019年2月13日)
腎には次のような特徴があります。
(掲載日:2018年1月18日 / 更新日:2019年2月13日)
腎には4つの大きな生理機能があります。
(掲載日:2017年12月16日 / 更新日:2019年2月13日)
肺には次のような特徴があります。
(掲載日:2017年6月22日 / 更新日:2019年2月13日)
肺には4つの大きな生理機能があります。
(掲載日:2017年4月18日 / 更新日:2018年7月31日)
脾には次のような特徴があります。
(掲載日:2016年12月16日 / 更新日:2018年7月31日)
脾には3つの大きな生理機能があります。
(掲載日:2016年10月18日 / 更新日:2018年7月31日)
心には次のような特徴があります。
(掲載日:2016年6月21日 / 更新日:2017年4月18日)
心には2つの大きな生理機能があります。
(掲載日:2016年5月19日 / 更新日:2017年4月18日)
肝には次のような特徴があります。
(掲載日:2015年12月18日 / 更新日:2017年4月18日)
肝には2つの大きな生理機能があります。
(掲載日:2015年10月17日 / 更新日:2017年4月18日)
六腑は口から取り入れた飲食物を消化、吸収して、人体にとっての栄養物質である水穀精微(すいこくせいび)と不要なかすの分別を行い、かすを体外に排泄する役割を担っています。
(掲載日:2015年9月18日 / 更新日:2017年4月18日)
臓腑(ぞうふ)の機能について説いたものを臓腑学説(ぞうふがくせつ)といいます。
(掲載日:2015年8月18日 / 更新日:2017年4月18日)
気血津液の間には密接な関係があり、いろいろな形で関与しあっています。
(掲載日:2015年7月21日 / 更新日:2017年4月18日)
神は精と密接な関係があります。
(掲載日:2015年6月18日 / 更新日:2017年4月18日)
神(しん)には、広義、狭義2つの概念があります。
(掲載日:2015年5月20日 / 更新日:2017年4月18日)
精の生成には、腎、脾、肝の3つの臓腑が関係しています。
(掲載日:2015年4月 8日 / 更新日:2017年4月18日)
精(せい)には、広義、狭義2つの概念があります。
(掲載日:2015年3月11日 / 更新日:2017年4月18日)
血の生成には次の2つがあり、主に脾、心、肝、腎の4つの臓腑が関係してます。
(掲載日:2015年2月18日 / 更新日:2017年4月18日)
血(けつ)とは、脈中を流れる赤い液体で、人体を構成し、生命活動を維持する基本物質と考えられ、現代医学でいう血液とよく似ています。
(掲載日:2015年1月21日 / 更新日:2017年4月18日)
津液の生成、循行には、主に脾、肺、腎、三焦(さんしょう)、膀胱の5つの臓腑が関係してます。
(掲載日:2014年12月16日 / 更新日:2017年4月18日)
津液(しんえき)とは、血の構成成分のひとつであり、また血以外の正常な体液成分の総称でもあります。
(掲載日:2014年11月19日 / 更新日:2017年4月18日)
気の運動の基本は
昇降出入(しょうこうしゅつにゅう)です。
(掲載日:2014年10月15日 / 更新日:2017年4月18日)
気には6つの作用があります。
(掲載日:2014年9月10日 / 更新日:2017年4月18日)
気の分類には、大きく分けて2つの分類があります。1つは先天の気と後天の気の2つに分類する法方、もう1つは宗気、営気、衛気、元気の4つに分類する法方です。
(掲載日:2014年8月13日 / 更新日:2017年4月18日)
気(き)には、広義、狭義2つの概念があります。
(掲載日:2014年7月 9日 / 更新日:2015年4月27日)
気血津液(きけつしんえき)の生成、循環、代謝および生理機能について説いたものを気血津液学説(きけつしんえきがくせつ)といいます。
(掲載日:2014年7月 9日 / 更新日:2014年7月 8日)
中医学では、人体は気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)・精(せい)・神(しん)などから構成されると考えます。これらは臓腑、経絡(けいらく)あるいは組織器官の生理機能に必要な基本物質で、両親から受け継いだ腎精(じんせい)や、大気中の清気、飲食物から得られる水穀精微(すいこくせいび)の気などから、臓腑のはたらきによって生成、循環、貯蔵されます。
(掲載日:2014年5月20日 / 更新日:2014年6月13日)