陽勝則熱:陽勝れば則ち熱す

ここでいう陽気は熱エネルギーを指します。

熱エネルギー体温の維持や調節、代謝や免疫力、抵抗力の促進などを行う、生理活動に欠くことができないもののひとつです。

この他、人体の生理活動には血液や体液なども不可欠で、これら陰液と陽気が適度のバランスを保つことで正常な生理活動を行うことができます。

しかし、暑さや熱など外的環境の影響、不規則な生活や食餌の不摂生、あるいはストレスなどにより、陽気の異常亢進や陰液の不足が起こると、陰液に比べて熱エネルギーの占める割合が大きくなります。陰陽のバランスが崩れると人体には病が生じます。

熱中症では、体が熱い、発熱、のどの渇きなどの熱症状や、動悸など代謝や血行の亢進が見られます。胃腸炎などで大量の嘔吐や下痢があると、吐瀉物とともに陰液を消耗するため、見かけ上陽気が亢進し、口の乾き、手足のほてり、微熱などの熱症状が現れます。前者では熱中症の原因となった熱を冷ますことで、後者では消耗した陰液を補うことで、それぞれ陰陽のバランスを正常に戻します。