【瘀血】概念と分類

血流が緩慢になって臓腑や経絡に停滞したものや、脈外つまり血管から離れたが消散または排泄されないで貯留したもの瘀血(おけつ)といいます。

瘀血が形成された状態血瘀(けつお)といいます。

瘀血は、六淫七情労逸・内生の五邪・臓腑機能の失調・外傷などによって形成されます。痰飲同様、瘀血自体が二次的病因として瘀血など別の病の原因にもなります。

  • 瘀血の特徴
  • 症状特徴関連する疾患など
    疼痛
    (痛み)
    針で刺すような痛み
    刃物で切られるような痛み
    痛む場所は固定
    触ると不快
    夜悪化
    血行不良で悪化
    打撲・捻挫・骨折・擦過傷・虫獣傷・火傷・凍傷・裂肛・外痔核・内痔核・頭痛・肩こり・腰痛・狭心症・心筋梗塞・月経痛など
    腫塊
    (しこり)
    場所は固定で移動しない
    押すと痛む
    触ると不快
    こぶ・外傷による腫れ・外痔核・内痔核・動脈瘤・静脈瘤・腫瘍・子宮筋腫・チョコレート嚢胞など
    変色
    (くすみ)
    暗紫色
    浅黒くくすむ
    血管怒張・チアノーゼ・顔色や肌色が浅黒い・隈・あざ・シミ・そばかす・肌荒れ・鮫肌・アトピー性皮膚炎・動脈硬化症・肝硬変など
    出血暗紫色
    粘稠
    塊が混じる
    歯周病・消化性潰瘍・裂肛・外痔核・内痔核・皮下出血・紫斑病・月経異常・産褥期の不調など
    舌の色が暗紫色
    舌に紫色や黒っぽい斑点
    舌下静脈が怒張
    舌痛・味覚障害・舌癌など

    痛み・しこり・くすみは瘀血の三大症状です。

  • 瘀血の停滞部位別症状
  • 症状症状
    胸や脇の疼痛やしこり・胸やみぞおちの痞え・肝嚢胞・脂肪肝・肝炎・肝硬変・肝臓癌など
    胸の痛み・胸苦しさ・動悸・高血圧症・狭心症・心筋梗塞など
    脾胃血便・黒い大便・下血・吐血・消化性潰瘍・消化器癌など
    胸の痛み・喀血・肺癌など
    健忘・認知症・てんかん・意識混濁・発狂など
    子宮月経痛・月経不順・無月経・不正出血・子宮筋腫・チョコレート嚢胞・不妊・更年期障害など
    皮膚肌色が浅黒い・暗紫色・隈・シミ・そばかす・肌荒れ・鮫肌・皮膚の肥厚・腫れ・アトピー性皮膚炎など
    下肢足の冷え・骨が抜けるような痛み・関節痛・麻痺・震え・しびれ・運動障害・下肢静脈瘤・レイノー病など

  • 瘀血の分類
  • 分類発病のメカニズム症状
    血虚血瘀
    (けっきょけつお)
    血液不足により血流量が低下して瘀血形成光が眩しい・目の前チカチカ・めまい・立ちくらみ・動悸・しびれ・髪や爪のダメージ・不眠・月経が遅れる・経血の量が少ない・経血の色が薄いなど血虚の症状
    +瘀血の症状
    気虚血瘀
    (ききょけつお)
    気の不足により推動作用が低下して瘀血形成倦怠感・脱力感・息切れ・声が小さい・喋るのが億劫・めまい・ちょっと動くと発汗して汗が退きにくいなど気虚の症状
    +瘀血の症状
    気滞血瘀
    (きたいけつお)
    ストレスや緊張により肝の疏泄作用が低下して瘀血形成のどの閉塞感・胸や脇の張りや詰まり・お腹の脹り・ため息・げっぷ・おなら・イライラなど気滞の症状
    +瘀血の症状
    痰濁血瘀
    (たんだくけつお)
    七情飲食不節労逸・内生の五邪・加齢・慢性疾患などが原因で痰濁が生じ、血流が低下して瘀血形成痰飲の症状+瘀血の症状
    血寒血瘀
    (けつかんけつお)
    寒邪の収斂および凝り固めて停滞させる性質により血流が低下して瘀血形成冷え・チアノーゼ・体の強ばりなど寒の症状
    +瘀血の症状
    血熱血瘀
    (けつねつけつお)
    熱邪が血中の津液を消耗することで瘀血形成発熱・熱感・のぼせ・大汗・出血など熱の症状
    +瘀血の症状
    外傷打撲・捻挫・骨折・擦過傷・虫獣傷・火傷・凍傷が原因で瘀血形成 
    疫癘
    (えきれい)
    伝染病により瘀血形成