【陰陽】特徴

陰陽は単に両極の存在ではなく、互いに影響を及ぼしながら存在します。

  • 陰陽対立
  • 陰陽は互いに対立し、抑制することを表しています。

    陰陽は相反するものによって成立するということで、陰陽の最も根本的なことを表現したことばです。

    暑い時に冷たいものを欲するのは、寒熱という相反する性質によるものです。寒さが原因で悪寒やサラサラの鼻水がある時に、温めて治療する葛根湯を用いるのも陰陽対立を活用した治療法です。

  • 陰陽互根
  • 陰陽は互いの基礎となることを表しています。

    陰陽は相反するもう一方があることで、もう一方を認識することができ、陰陽として成立することができます。

    暑い夏があるから寒い季節を冬と認識できます。人体に上半身という概念があるのは下半身があるからです。

  • 陰陽消長
  • 消長の「消」とは消失を、「長」とは生長を意味し、陰陽は相対的に増減することを表しています。

    陰陽は絶対的なものではなく、程度や量が変化しるものです。陰陽対立、陰陽互根などは、相対的、動態的、流動的な変化の中で起こる事象と捉えることができます。

    夏は暑い季節ですが、同じ夏でも、初夏より盛夏の方が暑さが強くなります。暑さが人体に影響すると発熱、顔や肌の色が赤くなるなど健康な時より熱が増加します。その後、暑さによって津液の消耗が起こると、健康な時より津液が不足します。津液が不足すると人体の寒熱が熱に偏り、暑さの影響を受けやすくなります。

  • 陰陽転化
  • 陰は陽に、陽は陰に互いに変化することを表しています。

    陰陽は一方が極まると、相反するもう一方に変化します。

    夏が極まれば、秋を経て冬になります。寒さが原因でかぜをひくと、初期では悪寒やサラサラの鼻水など寒の症状が現れますが、後期では黄色く粘った痰を伴い、温まると悪化する咳が出るなど熱の症状に変わります。マラリアや破傷風などの急性発熱性感染性疾患や重度の火傷では、初期は高熱や炎症などの熱性の症状を呈しますが、後期ではショック状態となって顔面蒼白、手足の冷え、血圧低下などの寒性の症状が現れます。

  • 陰中有陽、陽中有陰
  • 陰陽の陰の中にも更に陰陽が、陽の中にも更に陰陽があることを表しています。

    男性は女性に対して陽ですが、男性でも五臓は陰です。六腑である胃は陽ですが、胃にも陽である胃気と陰である胃陰があります。