下の図を太極図(たいきょくず)といい、宇宙の陰陽を具象化したものです。2Dで表現されますが、本来は3Dで球形をしています。
万物は陰と陽の相反するものによって成り立ち、どちらか一方に偏り過ぎるともう一方を否定することを意味し、陰陽の分離や一方の消滅は生命や自然界の消滅を意味します。
自然界が陰に偏れば氷河期となり、陽に偏れば干ばつになります。人体の陰陽がバランスを失えば病気になり、陰陽が分離すれば生命活動は停止します。
陰陽はTPO、シチュエーションによって変化します。
自然界
陰 | 暗 | 静 | 下 | 右 | 内 | 裏 | 寒 | 虚 |
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陽 | 明 | 動 | 上 | 左 | 外 | 表 | 熱 | 実 |
人体
陰 | 女 | 下半身 | 右半身 | 腹 | 体内 | 五臓 | 心陰 | 血 | 液 | 精 | 営 |
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陽 | 男 | 上半身 | 左半身 | 背 | 体表 | 六腑 | 心陽 | 気 | 津 | 神 | 衛 |
古典では、静かなる陰は陽を鎮守し、活動的な陽は陰の使役と表現されています。たとえば津液によって陽気は鎮静され、陽気は血に載って全身に運搬され、体を温め、体温を維持することができます。
陰陽がバランスを保ちながら絶えず変化することで、万物は生長、発展を遂げています。
天から雨が下降して地に降り、地から水蒸気が天に上昇することで、また雨が降り、天も地も潤います。表裏関係にある脾胃は、脾が昇清を主り、胃は和降を主ります。太陰脾経は足から手に向かって上昇し、陽明胃経は目から足に向かって下降し、気が絶え間なく流れ、生命活動を維持しています。